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『じゃあ、ごゆっくりね。夜は朝海と食べるのよね？』
「あ！はい。」
『まだお昼過ぎで暑いからゆっくりしてから散策してきたら？なにかあれば言ってちょうだいね。』
「はい、ありがとうございます。」
カタンと閉じられた扉。
畳の上にバックを置いてそのまま窓に向かう。
障子を両手で開くと目の前に広がるキラキラと光る海。
「...夏だなぁ。....もう来たんだ..夏。」
ぽつり口から溢れた
窓際にあった古めかしい木の椅子に腰掛けた。
「...っ痛。」
右のくるぶしあたりにヒリつくような痛みが走った。
よく見ると小さな靴擦れがあった。
.....新しいヒール、可愛かったけどやっぱり間違えたかな...
そんなことを思いながらも、ゆっくりするためにここへ来たんだから。と、畳にバタンと仰向けで倒れ込んだ。
目を瞑ったら微かに聞こえる波の音
都会にはない静けさと畳の心地よい香り
あまりの心地よさにしばし目を瞑ってこの空気に浸っていた
あまりに夢心地だなぁ...
そう思って目を開くと、さっきより明らかに日が陰っている部屋。
「え？！」
畳に転がったバッグからケータイを引っ張り出して時間を見る。
【16:18】
ケータイにはっきり映し出された時間は優に3時間は経過していた。
ーいやバカなのあたしっ！勘弁してよー！ゆっくりしに来たにも程があんでしょーよ！ー
いそいそと赤いリップを塗って身だしなみをなんとなくチェックして部屋を出た。
入り口でヨシおばあちゃんと目が合った。
『お出かけ？そろそろ涼しいからてっぺんまで行ってきたら？今お靴出すわね。』
「はい、ちょっと出かけてきます。」
『いってらっしゃい。』
ガラガラと扉を開けて外の空気を一気に吸い込む。
たくさん寝たせいか頭も気持ちもスッキリしていた。
「さっ！行きますか。」
一歩踏み出して左を向けば長い坂道。
さっきよりも日は落ちたけど、西日が眩しく照らしていた。
ゆっくり歩を進めればさっきと同じ賑わうたくさんの人と漂う美味しそうな香り。
街並みを眺めていると見覚えのある曲がり角。
自分の胸の奥にチクッと何かが刺さったような気がした
目を逸らすように坂道の上の方だけを見て歩いた...
赤の鳥居を抜けるとエスカー乗り場が見えた。
ー...いや、歩こう。ー
そう心に決めて頂上へと向かった...
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RJS(プロフ) - 読み進めて頂ければ本名として読み手さんのお名前になりますのでもう少し読み進めて頂ければと思います。宜しくお願い致します！ご意見ありがとうございました！ (2022年9月22日 9時) (
レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - 游さん☆コメントありがとうございます。この物語は一般の方設定で、【四月の夜は。】はこのお話をドラマ設定として書かせて頂いてます。【四月の夜は。】は主人公の名前は歌手設定なのでアーティストネームが【rtzu】です。 (2022年9月22日 9時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
游 - それともう一つこの物語の主人公ちゃんの名前は固定なんですね｡｡｡ 固定なら固定で良いので前もって作品紹介の所に書いていて欲しかったです。。。 (2022年9月21日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
游 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜分遅くにいきなりすみません｡｡｡ お聞きしたいことがあるのですが｡｡｡ この物語に出て来る中村さんは芸能人の設定ではなくて一般人の設定なんですね｡｡｡ (2022年9月21日 1時) (レス) @page1 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RJS | 作成日時：2021年10月10日 1時
