花屋の僕 7 ページ18
お店に置いてある小さいクローゼットからロングコートとマフラーを出して羽織り、
「お待たせ、行こう」
ひろみつの肩に手を置くと、ひろみつはその肩と、俺の顔を交互に見て、心なしか顔を赤くした
あれ、なんか、これ照れてるのかな?
ほんとになんか、ひろみつの反応っていちいち可愛い
こんなに純粋な反応をする人に、過去に会ったことがあるだろうか
俺は割とスキンシップが好きだし、昔からの知り合いはそんな俺に免疫もある
それに女性は、男性よりもこんな風に触れられることに慣れているのかも知れない
こんな反応を見たことは、あまりなかった
今までのことも振り返り、ひろみつに必要以上に触れてしまっていなかっただろうかと、やや心配になりながらも胸がくすぐったくなるのを感じた
白い息を吐きながら、ふたり並んで歩き出す
最近は、この近くに何軒か他に店を見つけたりしていたので、
「今日は違うところに行ってみる?」と提案したその少し後、
ちらちらと雪が降って来た
「あっ!
見て、たいすけ 雪だ!」
もう3月の終わりだと言うのに、こう言うのを花冷えと言うのだろうか
暗い夜空に白い大粒の雪のコントラストはとても美しく、空が少し明るくなった気がした
「季節外れの雪だね、どうりで寒いと思った」
空を見上げたあと、ふとひろみつを見ると、寒そうな首元が目に止まった
日中は、少し暖かい時もたしかにあるので、油断していたのだろう、ひろみつはえりを手で合わせながら、同じように空を見上げていた
ぽちゃっとした赤いくちびるを尖らせた得意の顔で、寒いせいか頬を赤らめているひろみつの横顔にほんの数秒見入ってしまい、
そのことに気付かれないよう、自分の巻いていたマフラーを外し、ひろみつの首に巻いた
「いいよ、たいすけが風邪ひく」
気付いたひろみつが俺の手を制して、マフラーを返そうとしたが、
「大丈夫だよ
おれ、タートルネックだし
ひろみつの方が首が出てて寒そう」
と言うと、
「わるい...」
と、そのひろみつにしてみれば、少し大きなマフラーに鼻を埋めて、ぼそぼそとお礼を言った
少し暖かそうになったその姿に満足して、
「やっぱり近くで済まそうか
帰りも心配だから、何か買って来て家で飲む?」
と提案した
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まひろ(プロフ) - むぅさん» むぅ様💕楽しみにしていただけて、とても嬉しいです💕この後2回移行する長い作品になりますが、作者自身愛着のある作品ですのでお読みいただけましたら嬉しいです💕コメント、とても励みになりました^_^ありがとうございます💕 (2022年4月23日 15時) (レス) id: 556833ea58 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ(プロフ) - 続編ありがとうございます(o^^o)それぞれの関係も楽しみです。 (2022年4月23日 12時) (レス) @page50 id: cb68aa1da2 (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - ちゃんさん» ちゃんさん💕 この長い作品をもう一度読み返して頂けるなんて、こんな嬉しいことあるでしょうか😭 試行錯誤した作品なので読み辛さもあったと思います せめて住民たちにほっこりしていただけるようにこれからも頑張りますね💕 (2022年2月28日 9時) (レス) id: c0bbe37a0f (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん(プロフ) - まひろ様。season2のスタートありがとうございます!ふたりのはじめてのデート、初々しくて可愛いなぁと思ったら、もう一度馴れ初めから覗いてみたくなって、再びこちらに。ふふふ。可愛くてきゅんきゅんですね!周りの皆も優しくて素敵!この街に引っ越し希望です。 (2022年2月28日 8時) (レス) @page50 id: d799d98241 (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - 北山アマージョさん» 北山アマージョさん💕お会いできて嬉しいです!毎日覗いて下さったのですね!!本当にありがとうございました😭💕こちらの2人の暖かい気持ちも受け取っていただけて嬉しいです💕今年もどうぞよろしくお願いいたします🥰 (2022年1月14日 7時) (レス) id: 3fcabd39f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まひろ | 作成日時:2021年12月30日 0時