天使のみつ 3rd

おまけのみつ1 F ページ49

「え……みつ！？」






家に帰ると、小さなかたまりがリビングでちょこんと座っていた





それは、くるくるの目でぼんやりと俺を見上げているみつだった









「みつ！！」



駆け寄って抱きしめる








「みつ、みつどうして？」



「……たいしゅけ………」



その顔を良く見れば、見る見る内に瞳がうるうるとうるんで来て、短い腕で俺を抱きしめ返して来た




「本当にみつなんだね、
夢を見てるみたい」



可愛いみつのからだを抱き上げて、赤ちゃん特有のみつの匂いを胸に吸い込み、ほっぺたをくっつける



この重さ

この感触



もう2度と会えないと思っていた、間違いなくこれはみつのもの





「もう、会えないと思ってた…

…どうして…」



理由なんかどうでもいい、
ここにみつがいると言うことはめちゃくちゃうれしい


でもあの時あの瞬間、大人の北山が天使になったのを俺は見届けていた


北山は今どうしてるのだろうと少し心配になった瞬間、俺の心を見透かしたようにみつが言った








「きたーまらの」








「………え？」





「ちゃんとした天使になったごほーびにね、

なりたい時にみつにもなれるようになったみたいらの」








「えっ………


ええっ!!??」






ってことは







「みつの姿だけど………

中身は北山ってこと！！？？」





「うん」







「えぇーっ？！」

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