天使のみつ 3rd

答え合わせ3 F ページ25

「藤ヶ谷の予想通り、さっきの本は天使の生態について書いてある本だ


俺は…

直接会ったことは無いけど、天使がいることは本を読んで理解した


天使は人を幸せにするのが仕事だそうで、見習いは特定の誰かのところで、その為の修行をするらしい」



北山の話していることは全てみつがいつも言っていることと同じだ

俺の見ているみつは夢じゃ無かった


それだけで安心した


みつは俺にとって無くてはならないほど俺を癒してくれるかけがえの無い存在だが、

俺にしか見えない、いつの間にか現れては消える子どもが、俺の妄想だったら、と怖くなることがないわけでも無かった


俺が頷き、話を理解したことを確認しながら、少しずつ北山は続けた



「でも、その天使がそこにいられるのは28日間だけ

その期限内に、その人を幸せにする必要がある」





「期限？

えっ？
待って、28日って………」



慌ててスマホを取り出した


初めてみつが家に来た日は、7人一緒のバラエティ収録の日

その日からたどってみれば、

「もう、25日目だ…」


呆然とスマホを眺める


そんな期限があったなんて


だからか

この間、みつは随分甘えん坊になっていた


俺と、もう少ししか会えないことがわかっていたから…？




ここから仕事が立て込んでいる


みつは、俺が忙しくしていたり、帰りが遅い時はやって来ない




「みつ…」


みつにもう会えないかも知れないと言うことは、思っていた以上に俺にダメージを与え、自分でも驚いたが涙が込み上げてしまった

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