天使のみつ 3rd

本の行方1 F ページ2

「わあ、藤ヶ谷くんの車に乗れるなんて
夢みたいです！
ありがとうございます」


この日は撮影が押したために、一緒にドラマ撮影をしている後輩グループの子を車で送ることになった


マネージャーが遅れていて、まだ時間がかかると言うことだったので、ちょうど車だからと自分から声を掛けた

「お疲れのところ、すみません」

礼儀正しく車に乗り込んでくる後輩に、自分の昔を思い出して思わず微笑む


「大した距離じゃないし、気にしなくていいよ」

後輩は嬉しそうに後部座席に乗り込んだ

「しかしすごい荷物だな」

笑いながら言えば、地方ロケの帰りだったと言う

「行きと違う車に乗る予定だったので
入れ替えておくと言ってくれてたんですけどね…
何が要るか、より分ける時間なくて、持って降りたらこんなことに」

「そっか、
それはお疲れ様」

「藤ヶ谷くんと一緒に帰れるなんて、得しちゃいました

藤ヶ谷くんと同じで、かっこいい車ですね！」

可愛いことを言う後輩が微笑ましくて、話を聞くのも楽しくて、家に送り届けるまで 楽しく過ごした





「本当にありがとうございました！」

「お疲れ様
またよろしくな

荷物、一緒に運ぼうか？」

聴けば、千切れそうなくらいに首を振って、90度くらいに腰を曲げてお辞儀をした


「とんでもないです！！
すぐそこですから
ご親切にありがとうございますこちらこそ、よろしくお願いします！」


たくさんの荷物を抱えて、帰っていく後ろ姿を見送った

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