みんな元気になりますように 2

SunFlower(花屋とギャルソン)K7 ページ34

たいすけはお店からひまわりを活けるのにちょうど良い花瓶を車に積んで持って来てくれていたので、いくつかに分けて家中に飾る


「責任もってメンテナンスに来るから」

その一言で、毎日来てくれるんだってわかって、そのことが一番嬉しい


お花を手早く活け終えると、そばで見ていた俺をじっと見つめて、肩を抱き寄せるたいすけ

それだけでドキドキと心臓が高鳴る


そのまま先にソファに座ったたいすけが俺の腕を引っ張り、膝の上に向かい合わせに座らせて、そのまま俺の髪に鼻を埋めるので、首をすくめてしまった


「や…たいすけ」

「え？」

「……お風呂入ってない」


「…ふふ、大丈夫
めちゃくちゃ良い匂いがするよ」

今度は両腕で、しっかりと抱き締められた


「太陽の光をいっぱい浴びたみたいなひろみつの匂い大好き」

「え？それどんなの？」

そんなのまるで猫みたい

今日は暑かったしいっぱい汗かいちゃったはずなのに


すると、頭の上でたいすけのため息が聞こえる





「やっぱりくやしいな…」


「…どしたのたいすけ？」


「やっぱりさ…

いちばん最初に俺がひろみつをお祝いしたかったよ…」


俺の頭にあごを乗せて、心底悔しそうに呟くたいすけが愛おしい

俺の髪を掻き混ぜるたいすけの優しい手からたいすけの気持ちが全部伝わって来て、

俺の胸は表面張力して溢れるくらいにいっぱいになってしまう


たいすけ大好きって気持ちでいっぱいになる



一番なんかじゃなくていいよ、たいすけ

今日この日、たいすけに逢えたこと、

一生懸命帰ってきてくれたこと


それだけでしあわせなんだよ

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