みんな元気になりますように 2

SunFlower(花屋とギャルソン)K3 ページ30

仕事が終わって、夜はみやっちと玉が約束通りお祝いしてくれた

今日はお祝いだから、と、いつもと違う店に連れて来てくれたが、玉のセンスらしく、とても上品で居心地良い店だった


「よりによってこんな日に1人にするなんて、ガヤほんと許せない！」


みやっちは俺が欲しがっていたゲーム、玉は自分の担当しているアパレルブランドで売っているめちゃめちゃオシャレなキーケースをプレゼントしてくれて、全力でお祝いしてくれた後も１時間くらいの間、玉はずっとぷりぷりと怒っていた


「だって恋人の誕生日だよ？
それ以上に大切な日なんてある？」


「だってそれは仕事だし…」


「俺だったら絶対に許さない
こんな日に1人にするくらいなら別れる」

「え、玉、そんな…」

一緒にいたみやっちは、さすがに苦笑いしているが、親友に思うところもあるのか、それ以上は何も言わずに聞いていた


「…ごめん
みつがいちばん寂しいのに」


散々怒ったあと、俺のことを気遣ってくれる

玉は本当に優しい

人見知りだけれど、きっと本当は人が大好きで、寂しがり屋なんだろう
とても心が温かいのが良く分かる


「ううん
俺の気持ちになってくれて、そんな風に言ってくれるのほんとに嬉しいよ」


ふわりと微笑む玉に寄り添うみやっち

みやっちはいつでも玉のいちばんの理解者だ


本当に素敵な恋人同士だな、と羨ましくも2人を眺めた


やっぱり………

玉の言うように、

本当は今日たいすけに逢いたいなって想いがちょっと強くなってしまった

SunFlower(花屋とギャルソン)K4→←SunFlower(花屋とギャルソン)K2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す