みんな元気になりますように 2

7人旅行6-F ページ20

「うまー♪」


部屋に運ばれて来た食事はステーキも舟盛りのお刺身もあってボリュームがあってとても美味しくて、

お酒も入ったもんだからすっかり浴衣のことも忘れてご機嫌になったきたやまが単純で本当にかわいい


「ね、美味しいよね！
いや、もうほんと、ここ良い旅館だねえ」

「みんなで食べると一段と美味しいよねえ」

口々に言うメンバーたち

本当にみんなで来れて良かったと心から思う


食事が終わり、後片付けをしに来てくれた仲居さんが、もうすぐ花火が上がりますよと教えてくれた

この部屋の窓から花火が見られるのだそうだ


「わあ、すごい！！部屋から見られるだなんて」

「じゃあそれまで、写真撮ろう！」

言いながら、千賀と玉がきたやまの最後の飾り付けに取り掛かる

「なに？それ」
　

メンバーに囲まれて不安そうなきたやまが再び眉根を寄せてことの顛末を見守っている


「髪飾りだよ
女の子の浴衣のところに一緒に置いてあったの
オプションだけど」


「完全におもちゃだな…」
　


髪飾りまでつけられたきたやまは、風呂上がりでメイクもしていないと言うのにもう完全に見た目は女の子で、その可愛さに一同感動して、俺に至ってはきゅんきゅんが止まらなかった

これが2人きりなら今すぐ抱きしめてしまいたい


「かわいーーー♡」

「集合写真撮ろうよ！
みつ真ん中ね、紅一点だから」

「紅じゃねえし！」


ぶつぶつ文句言ってたが、仕事上可愛いと言われるのには慣れているきたやまは、最後には覚悟を決めたらしく、おとなしく写真に収められていた

恐ろしく仏頂面ではあったけど


「キタミツ、もっと笑ってよ」

「仕事じゃないんだから、そんなサービスショットいらねえだろ！」

「ええー、残念」

「早く撮り終わってくれ、着替えるから！」

それでも罰ゲームを甘んじて受けているきたやまを、相変わらず素直だなと思いつついると、ドーンと大きな音が聞こえた

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