僕の大好きな君 2

飲み会-K-3 ページ27

俺のつまらない心配は杞憂でしかなく、

サッカー好きでスポーツ全般得意で、とっつきやすく会話も豊富な薮と塚田、
読書が趣味で、きっと文学部の太輔たちと話も合うだろうと思っていた戸塚たちとの飲み会は、本当に楽しかった


何よりも太輔がいてくれることが嬉しくて楽しくて、いつもよりお酒の廻りが早い気はしていた

していたんだけど、酔っ払いに酔っていると言う自覚は大概、ない

自分は大丈夫だと思っていたところに、誤算があった



「あはは、部屋がぐるぐるするー」

気付けばふわふわと天井が回り出し、

「北山、おい、しっかりしろよ」
「ヒロミツ、もう飲むのやめな」

塚田と薮に、酒を飲むのを止められた


「やだ、 楽しい」

俺の手からグラスを奪おうとするから、離さないように抱え込んだ

呆れた薮が隣に来たと同時にふらりとして、薮にもたれかかると、瞬間、グラスを奪われる

「ヒロミツ、かえるぞー」

「やだかえんない」

そんなやりとりをしたあたりまでは薄々覚えている

そして、ふわり、と大好きな香りが近付いてきたことも


「…ひろみつ、飲み過ぎだよ
帰ろう？」

優しく呼びかけられるその穏やかな響きが耳に心地いい


「…俺と一緒に帰る？」
その大好きな声に安心して、


「うん」



答えた瞬間から、ほとんどの記憶が途絶えた

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