僕の大好きな君 2

飲み会-F-2 ページ25

飲み会に来た3人は塚田くんと戸塚くん、薮くんと言って、元気いっぱいな明るい人たちだった

「初めまして、横尾渉です」
「藤ヶ谷太輔です」

「ふたりともお行儀いいんだね！
歳も近いんだしさ、気にしないで気楽にしてよ！」

みんなが言ってくれたので、それからは緊張も解れて行った

みっくんのことをみっくんと言いかけて、流石に恥ずかしくて言い淀んでいると、それに気付いたみっくんがふっと笑って、ひろみつでいいよ、と耳打ちしてくれた


俺と渉はどちらかと言うと大人しい方なのだがみんな気を遣える人たちなので、居心地は良かった

「本当は仲間に女の子とかもいるんだけど、今回は男同士で、ってヒロミツが言うからさー」

なんて、塚田くんが言った

すると、すっとほおを赤くしたみっくんが、

「いいじゃん、たまには
男同士気楽にさ」
言うと、

「えー、女の子いた方がいいよねえ」

「ばか、ふたりみたいなイケメンに彼女がいないわけないだろ」

なんて同意を求められたけど、俺も渉も曖昧に笑って済ませた

渉には確かに彼女がいるし、俺は高校時代付き合っていた彼女と卒業時に進路の関係で会えなくなり別れ、大学に入って付き合っていた彼女にも、さほど夢中になれずにいたら、あっさり振られてしまった

それから最近、バイト先の女の子に告白されたりもしたけれど、今は考えられないと断った

せっかくできたみっくんとの時間を、今は失いたくなかった


「ヒロミツ、今彼女いないからって太輔くん拘束しすぎるんじゃないぞ」

あ、とみっくんが俺を見た

「そっか…ごめん
気付かなくて」

申し訳無さそうな顔をしたみっくんに、そんなこと気にしないでと慌てて否定してしまう自分に、少し戸惑いながら


我ながらまるで、彼女に言い訳してるみたいだ、と思った

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