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学校の世界 -part 2- ページ22

SILVANA Side

「ねぇSILVANA。俺、もう死にたい」

「りする……」

二人しかいない屋上。心地よい風が頬をかすめる。

りするは真っ青な空を見上げて続けた。

「もううんざりなんだ。誰かの死を見るのは」

「……」

「ねぇ、なんで人は簡単に''死ね''なんて言葉を使うの?俺には理解出来ない。

その言葉は人を傷つける。人権というものがありながら、人権侵害ということが起こるのはどうして?

虐めが消えないのは?体罰が消えないのは?虐待が消えないのは?

……自×者が絶えないのは?

このゲームだって、勝手に誘拐して、勝手に殺し合いをさせられて……

仲間が、消えていって……

人の死を、何も感じないかのように。

でもさ、それが全て当たり前なんだ。この世界でも、現実でも。本当、憎くてたまらない。

現実にいるいじめっ子も、このゲームで平気で殺せる人も。」

りするは一息つくと、顔を下げてゆっくりと柵に近づいた。

そして、柵の向こう側へ行こうと身を乗り出した。

「待て!!りする!!」

彼は最後に振り返って笑った。

「今迄、俺の傍に居てくれてありがとう」

そう言い残して、彼は飛び降りてしまう。

俺は柵にしがみ付く。



りするは、昔は人からあまり好かれなかった。

俺以外、友人は居なかった。

虐められて、避けられて……。

しかし、一人だけ近づいて来た女の子が居たらしい。

その子と仲良くなり、付き合うことになるのだが……。

彼女は、事故で亡くなってしまった。

それ以来、りするは狂ってしまった。

性格が変わってしまったのだ。

しかし、歌い手になって少しずつ変わりつつあったのだ。



「……りする」

俺さ、お前の居ない世界に居たくないんだ。

俺は柵の上に登り、下を見る。

待ってて、直ぐ逝くから。

俺は、彼と同じように飛び降りた。

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設定タグ:歌い手 , 異次元殺戮ゲーム , 殺し合い   
作品ジャンル:ホラー
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千冬(プロフ) - コメントありがとうございます。優しいお母様の言葉に心を打たれました。虐められてから笑う事も自分から好きになる事もあまり無かったので、これからは積極的に好きなものを見つけて生きたいと思います。この作品を気に入ってくださり本当にありがとうございました。 (2017年10月28日 20時) (レス) id: 524936adfc (このIDを非表示/違反報告)
透夢(プロフ) - 最後の方のいじめのお話で泣いてしまいました。私もいじめられていたことがありますがお母さんに言われました「いじめる暇人の相手するくらいなら自分の好きなこと見つけなさい」と。なので、好きなことを見つけてみてください。(この作品、共感できて好きです) (2017年10月28日 18時) (レス) id: 4ad2cac8b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千冬 | 作成日時:2017年10月8日 9時

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