第伍噺 酒場※茶番回､会話文多め ページ8
と、言う出来事は数年前の話。
今となっては……ーー
『はぁ〜……あの自害大好き野郎、どう仕留めればいいと思う？ナカヤ』
『あ？……ビルからでも落とすか？』
『下が河じゃ無ければいいんだね。
ありがとう私のナカヤ、理解者は君だけだよ』
『……おぅ』
満更でも無さそうなナカヤ。
本音を零すハジメ。
少し席を離れた３人の男性。
真ん中の男性は野垂れている。
両脇の男性2人は苦笑いである。
「随分と……嫌われてますね」
「何かしたのか」
「そんな訳無いじゃないか！
ただただ私は��せめてハジメと結婚してから逝きたい��と言っただけなのにｯ……！」
「「それは怒る／怒ります」」
「何故だいｯ？！」
『ナカヤ、あの包帯野郎を是が非でも息の根を止めてき給え』
『あぁ、やっぱりアイツ何かに手前を任せるのは間違ってたなァ？』
「ナカヤ君？！聞き捨てならない言葉が聞こえた様な気がしたんだか」
『あ？』
「……」ﾁｰﾝ…
そう、太宰治、ハジメ共に中原中也、ナカヤも恋人と言う関係にはなっているものの、治の自害癖にハジメは毎晩悩まされ、ナカヤはそんな治に腹を立てる事が最早日常茶飯事となっている。
「太宰、自分の恋人と結婚したのにすぐに会えない存在となる事は、冗談でもハジメは嫌なんだろう」
「ハジメさんの気持ちも考えて上げて下さい」
『もう私安吾か織田作に乗り換えようかと検討中なんだが、どちらが良いと思う？ナカヤ』
『もうオレとまた付き合えば良いンじゃねェか？そしたら害はねェし寧ろ利になんだろ』
『それもいいかも知れない。
治、今すぐ別れてくれないかい？』
「ハジメ？！私は嫌だよ？！
ハジメと別れるならハジメと無理心中を図るからね……ふふふふ」
『ナカヤ、あの人には日本語が通じていなかった様だよ』
『そうみたいだな。何時でもオレの所に来い。
中也にも言っておく』
コクリと頷くハジメ。
内容が内容だが、穏やかな雰囲気が流れる。
仲良さげな5人は、夢の様な一時を噛み締めながら、刻一刻と迫る悲劇に、必死に目を逸らすのであった……ーー。
続く
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花園@中世古 - 更新楽しみにしてます。(*´艸`) (2017年8月10日 23時) (
レス) id: 4088b864b6 (このIDを非表示/違反報告)
神谷家長女 - 赤月さん» コメントありがとうございます！ご期待に添えられる様に頑張りますね（笑） (2017年7月30日 16時) (レス) id: f8543846da (このIDを非表示/違反報告)
赤月 - 続きを、楽しみにしてます。 (2017年7月29日 23時) (レス) id: 657a533a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神谷家長女 | 作成日時：2017年7月28日 15時
