金髪くん×アイドル【男主】 (ページ10)

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金髪ページ10

「…ど、どうですか？」

「えっ？、、あ～、美味しいですねここのお店。連れてきて下さりありがとうございます。」

「いえいえそんな、俺の方こそわがまま言っちゃってすみません。」

大丈夫ですよ、と答えると彼はまた目の前のご飯に手をつける。どうしよう、いきなりのシチュエーションに上手く話せない。こんなチャンス二度とないかもしれないのに。

とりあえず俺の精一杯のコミュ力で聞き出せたのは名前は川田将樹くんで、19歳の大学生でカフェの近くの大学に通ってるらしい。歳下だろうなとは思ってたけど6歳も離れてたとは。

ご飯を食べる彼を眺めながらそんなことを考えてると彼は顔を上げて、そういえば、と切り出した。

「お兄さんって、あの山田涼介さんですよね？初めて顔みた時からどっかで見たことあるとは思ってたんですけど。昨日テレビで見ました。」

「え、あっ、そうなんだ、なんか恥ずかしい、、」

まさか彼に気づかれていたなんて、しかも昨日ってことは彼が言っているのは俺達がやってるあのレギュラー番組のことだろう。メンバーと一緒ということもあっていつもとテンションが違う部分もあるしそれを見られたのは恥ずかしい。

「大丈夫です、別に誰かに言ったりしないですし。これで山田さんがうちの店来れなくなったら俺が店長に怒られますしね。」

淡々と言葉を並べるとまた食事を再開させた彼、いつの間にかあと3口ぐらいまで進んでいてそれに対して俺は緊張しすぎてなのか彼の倍以上は残ってて急いで食べ進めようと一気に口に含む。ちょっと入れすぎたのかなかなか飲み込まなくて苦戦してると

「ふふっ、、リスみたいになってますよ。そんなに焦んなくても待ってますから大丈夫ですよ。」

笑った。さっきまでほぼ無表情で話してたから不意打ちのそれに心の準備が出来てなくて彼の言うとおりリスみたいな口のまま固まってしまう。きっと俺の顔は火が吹きそうなほど真っ赤だろうな。