甦る ページ4
白夜も刀を構え敵に向かって走る。
敵の刃より先に白夜の刃が敵の腹部を貫いた。
「ガハッ……まだ……」
そう言ってまた立とうとする。
まだ死んでない。
コイツは強い。
仕留めなければ仲間の誰かが殺される。
大将として考えた。
もう一度刀を振り上げ、
おろす―「待って!!!」
敵に当たるあと1�个覇阿�を止めた。
理由は簡単。
敵の目の前に立ちはだかるように敵によく似た天人が両手を広げてコチラを見てるから。
涙をボロボロ流してる。
あ「…どけ」
私は早く戻らないといけないのだから邪魔しないで。
「お兄ちゃんを殺さないで!!!」
え？
あ「お兄…ちゃん？」
さっきまで鋭かった白夜の眼が大きく見開かれた。
「…俺の妹だ。頼むコイツは関係ないんだ。俺の命を黙ってやるから妹は見逃してくれ」
もうボロボロで、白夜から護りきるのは不可能と察したのだろう。
自分の命と引き換えに妹を助けてくれと。
この光景はどこかで見た。
あれは…確か私のせいで兄さんが殺されたんだ。
必死にやめてと叫んでも誰も聞いてくれず殺された。
この目の前の天人は敵だ。
こいつらに私は、私達は苦しめられてる。
大切なモノを沢山奪われたんだ。
お前らだけ救われるなんておかしい。
あ「…なのにどうしてかな」
刀が、身体がそれをしない。
この目の前の兄弟がかつての私と兄さんと重なってしまう。
殺してはいけないと、警鐘が鳴ってる。
頭の中がぐちゃぐちゃする。
あの光景がフラッシュバックする。
兄さんの最期の笑顔が頭から離れない。
あ「…兄さん…」
「お前…」
どうしてだろう？
どうして殺せないの？
私は大将なのに。
琥『白夜』
兄の声が、その笑顔が離れてくれない。
段々と鮮明になっていきその度に力が抜けてく。
兄さん、私も兄さんと生きたかったよ―。
敵の残党がそこへ来た。
違う方からは銀時が。
理由はわからないが敵の指揮官を目の前に立ちすくんでる。
そしてそんな白夜を後ろから狙う存在が見える。
白夜は気付いてない。
殺される!!
銀「白夜!!!!!!」
銀時は走った。
間一髪で白夜を抱き寄せる。
そしてその敵の刃は自身へ。
銀「ぐぁ！」
白夜と共にその場へ倒れる。
あ「…銀時？」
上に乗っかって動かない銀時をどかそうと背中を触る。
何か濡れた、よく感じるあの感触。
手のひらには銀時の血が。
それを見た瞬間
頭の中が真っ白になった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りゅーみん(プロフ) - コメント拝見させていただきました。皆様本当にありがとうございます！嬉しいの嵐です(泣)更新速度は変わらず遅いかもしれませんが頑張りますので今後ともよろしくお願いします！！！！ (2021年5月2日 19時) (
レス) id: 3fe78f4837 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - この作品を偶然見つけて1から読んで見たのですが、とても面白かったです！！！ホントに作者さんは天才だと思います！大好きです← (2020年6月14日 13時) (レス) id: 6b4e68daa0 (このIDを非表示/違反報告)
市村＆後平 - 面白かったです！銀時さん！あと……高杉晋助様！恋バナ教えて下さいませーーーーー！！ (2018年12月5日 18時) (レス) id: d69687d973 (このIDを非表示/違反報告)
のに - すごく面白かったです！！！次の更新楽しみに待てます (2015年7月2日 18時) (レス) id: ab600aeaf6 (このIDを非表示/違反報告)
雪覇 - すっごーく面白かったです!!長い間更新されてないようですが、私は応援しますので!更新頑張って下さい(*^^*) (2015年4月19日 20時) (レス) id: 0eafc51a19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りゅーみん | 作成日時：2014年5月26日 23時
