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望み ページ19

あ「高…晋助!これありがとな」


自分の着ている服を指差しそう言うと



高「……豚に真珠たァこのことか」


あ「ぶっ殺すぞ」



そんなとんでもない言い合いをしててもピリピリしないのはそれほど仲が深まった証なのか




また高杉はこちらから目を反らし月を見上げてた



コイツ月見るの好きだな



どんだけ見てんだかぐや姫でも待ってんのか




白夜も隣に座り見上げた




あ「…」


あ(やばい何が楽しいのかわかんねー)



とりあえず、話さなければ…!



あ「あの、さ、かぐや姫でも待っているんですかぁ???」



やばい声がひっくり返った




高「んだそのキメェ声は。…そうさな、かぐや姫でも待ってんのかも知れねェな」フッ



あ「…」




月を見ながら言ってるコイツの瞳はひどく哀しかった




まるで、終わりを…迎えを待ってるみたいだ




―誰の迎えを待っていやがる




わかっている



その答えを私もコイツもわかってるから…




あ「…馬鹿だな」



高「あ?」





あ「かぐや姫(救い)なんて存在しねェよ」




そんなものあるなら誰も苦しまない




あ「チートだろ」



高「…クク、そうだなァ」




もしかしたら私達は似た者同士なのかもしれない





足掻いてもがいて、必死に叫んで…
救いなんてないと諦めながらそれでも望んでる






コイツにとっての望みは己の中の復習の炎を消してくれること…自分では制御できないから







じゃあ









私の望みは―?






高「そりゃ真っ直ぐ歩くことなんじゃねェのか?」





あ「!?…お前まさか心の声が聞こえるのか?」




高「これでも総督やってんだ。洞察力がねェとやってけねーだろ…てかお前が普通に読めやすいだけだ」




あ「マジでか」




何て恐ろしい奴なんだ





でも…





真っ直ぐ歩くこと…か、他人の言葉だがストンと自分の中に入ってくる





横でまた飽きもせず月を見上げてる奴を盗み見る






先程とは違いどこか楽しそうだった





コイツの事はつい最近知ったばかりだが、
これが高杉晋助なんだと思った





皮肉屋で真面目



真っ直ぐと物事を見極めようとしてて



……不器用で、天の邪鬼で



でも根は誰よりも優しい奴なんだ




だから、理不尽が許せないんだ





だから、世界が許せないんだ









だからお前は









誰よりも苦しむんだ









チクッ







あ(あれ?)







今少しだけ胸が痛んだ気がした

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銀魂、LOVE - これ、面白いですね!続き楽しみにしています! 更新頑張って下さい!! (2020年4月19日 16時) (レス) id: 98a3710ab0 (このIDを非表示/違反報告)
ライ麦パン(プロフ) - 凄い面白いです!更新頑張って下さいね (2019年1月10日 2時) (レス) id: 2be374999b (このIDを非表示/違反報告)
未来 - すごい面白いです!!楽しみに更新待っていますね!!頑張ってください! (2016年9月12日 20時) (レス) id: 691f996cf5 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - この小説すごい面白かったです!!これからも頑張ってください (2016年1月25日 7時) (レス) id: ef10c17502 (このIDを非表示/違反報告)
キラ - めっちゃ好き( *´艸`) (2015年12月9日 0時) (レス) id: 2a19c64327 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りゅーみん | 作成日時:2014年4月24日 22時

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