２４！ (ページ20)

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16時30分ページ20

彼が怖くて少し身を引く、なぜ腹を立てられているのか本当にわからない。私のした行動は確かに非効率的だけれど、彼が腹を立てるような内容じゃなかったはず。なのに、何故？普段は温厚なのに、あんなに落ち着いているのに、

「…イライ、もういいだろ。」
すると、後ろからするりと腕が伸びて私の肩に触れた。
「ナワーブ、」
「あの状況梟で見てたならわかるだろ、俺が伸ばした手をAがお人好しで取ってくれたんだよ。」

イライは納得いかなさそうにむっとしている。
「…」
「俺の手を伸ばしたのは完全に俺のミスで、俺の勝手な私情からだけどお前だってAに怒鳴ってるのはお前の勝手な気持ち、私情だろ。」

ちょっとまったく意味が分からない。私情とか言ってるけど、どの辺が私情なのか全くわかんない。
私を挟んでにらみ合いを始めた二人におろおろとしていると、今度こそちゃんとした助け舟が来た。

「こらこら、Aがかわいそうでしょ。A、もう私と夕飯食べに帰りましょ」
ウィラが私の手を取って引っ張る。
「え、でも」
この二人、私のせいで喧嘩してるんじゃないの。ちらりと振り返れば、イライは俯いているし、ナワーブはイライをじっと睨んでいる。

「いいのいいの、男の女をめぐっての喧嘩ほど醜いものはないわね。さ、行きましょ。」
「えぇ…」
絶対そういうのじゃないんだと思うけどなあ…。と思いつつ、仕方なく彼らに背を向けて広間へと足を進めた。