２４！ (ページ16)

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13時ページ16

「え、A？」

不思議そうに口を開いたのは、ナワーブだった。

少しボロボロなゲームのロビー。既に席に着いていた二人は、私を見てぽかんと口を開く。
恥ずかしくてウィラの後ろに隠れたかった。
イライも多分こちらを見ているし、ナワーブは言わずもがなガン見している。いや、本当に恥ずかしい。
恐る恐る端っこの席に座れば、ウィラは首を傾げる。

「A、ここは私の席よ。」
有無を言わさないような強い笑顔。頬を引き攣らせながら、「はい…」と返事をすればすぐ移動した。

しかし、それもナワーブとイライの間。二人の視線は私のまま。ねえ、不躾だと思わないの？そんなに私を見て楽しいかな？

腹の奥に溶岩でもあるんじゃないかと思うくらい体が熱くて、早くゲームを終わらせて部屋に戻りたい。
まじで恥ずかしい、本当にやだ、やっぱり似合わなかったんだろうなあと思いつつ俯いてゲーム開始を待つ。

「A、A。」
ナワーブくんが何やら必死に私の名前を呼ぶのでちらりとそちらを向けば、彼はなんだか優しく笑ってこう言った。
「かわいい、似合ってる。」

思わずは、とため息を吐いた。お世辞でもなんでも、ナワーブはこういう時気を使ってくれるのが本当に助かる。それにしても可愛いと言われたのが嬉しくてすこしだけはにかんでこたえた。

「…ありがとう」

そうして目を瞑れば暗転。