透明なラベンダー。２ (ページ11)

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目黒「程なくして、俺たちは別れた。もう、彼女の変化に耐えられなかった」

目黒くんが言った、"人は変わる"とは、こういうことだったのだろう。

目黒「正直、深澤さんと関わりたくないとすら思っているときもあった」

だから私が深澤さんがどんな人か聞いたとき、彼は"プライベートではどんな人か知らないけど"と答えたんだ。

できるだけ、思い出さないようにしていたのかもしれない。

目黒「Aが深澤さんといるのを見ると、あのときのことを思い出す」

『…』

目黒「もちろん、AはAだから、俺がどうこう言うわけじゃない。けど…」

『けど…？』

目黒「…深澤さんは、Aと付き合うつもりはないと思う」

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翌日。

昨日、目黒くんの話を聞いて、何故か納得してしまった自分がいた。

深澤さんが誰にでも優しいのも、自分が"特別"じゃないのも知っていたから。

私はいつも通りに出勤し、いつも通りに仕事を進める。

目黒くんもいつも通り。

もちろん深澤さんも。

ただ1人、渡辺さんだけが違和感に気づいていた。

渡辺「ちょっといいか」

渡辺さんに連れられ、屋上のベンチに座る。

渡辺「どうした、なんか変だぞ」

『…よく、気づきましたね』

渡辺「見てたらわかる」

『そうですか…』

渡辺「ふっかのことだろ？」

『…はい』

渡辺「何があった？」

『聞いて、くれるんですか？』

渡辺「話したくなきゃいいが、ずっと抱えてると苦しいだろ」

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