甘い香り ページ1
*
ある日、私はひとり立ちすることを決めた。
私は幼い頃に両親を亡くしてから、親戚夫婦にひきとられ育てられた。
自分の子どものように育ててくれたので、話をきりだすのに躊躇した。
『おじさん、おばさん、お話があります』
いきなりのことだったのでふたりは驚いた。
叔父「いつかはこの家を出ることは覚悟していたが…もう少しゆっくりでもいいんじゃないか」
はじめはふたりは心配していたが、私ももうひとり立ちするのにじゅうぶんな年齢だからということで頷いた。
まずは街に出て、物件を探しはじめた。
しかし、なかなか良い物件が見つからない。
『会社の近くだと高いな…』
家賃も考えつつ、物件を何度か内見するも、ピンとこなかった。
さて、どうしたものかと頭を悩ませながら不動産会社を出た。
そのとき、誰かが目の前で足を止めた。
岩本「あ」
『えっ』
この体格の良い男性は、岩本さんだ。
岩本「偶然じゃん」
『そうですね』
彼は私と不動産会社を交互に見る。
岩本「家探してんの?」
『まぁ、はい。ひとり暮らししようと思って』
岩本「そうなんだ。家は決まった?」
『それがまだ…なかなか見つからなくて…;』
あはは、と苦笑いしながら言うと、彼は少し考え込む。
『岩本さん?』
岩本「じゃあさ、───────────俺ん家くる?」
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ayane(プロフ) - のびさん» ありがとうございます!のびさんのお気持ちが少しでも和らいだと聞いて、とても嬉しいです(笑)更新頑張ります!のびさんも体調に気をつけてくださいね! (2020年12月24日 8時) (レス) id: 39d061f7d7 (このIDを非表示/違反報告)
のび(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。ayaneさんの御心遣いに落ち込んでいた気持ちが少し和らぎました(*´˘`*)彼らを待っている間のキュン補給で毎日読ませていただきますね!体調に気をつけて更新頑張って下さい♪ (2020年12月23日 19時) (レス) id: f577811a42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayane | 作成日時:2020年12月16日 9時