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*
店を出る。
『あの、ごちそうさまでした。美味しかったです(笑)』
阿部「うん、Aちゃんが元気になってよかった(笑)」
『ご迷惑をおかけしました』
頭を下げると、彼は首を振る。
阿部「困ったことがあったらなんでも俺に話してね」
『ありがとうございます(笑)』
ポツ、ポツ、と雨があたる。
『…あ、雨』
阿部「ちょっと待ってて」
彼はそう言うとカバンから折り畳み傘を取り出す。
阿部「予報通りだね。持っててよかった(笑)」
彼は気象に詳しい。
以前から、"明日の天気は阿部に聞け"と社内では有名だ。
折り畳み傘を開き、私に言う。
阿部「どうぞ(笑)」
『す、すみません、』
傘に入り、私たちは駅に向かって歩き出す。
雨は静かに降る。
すぐとなりにいる彼の横顔を見つめる。
嫌なことばかり続いていたけれど、今日は雨が降ってくれたおかげでラッキーだ。
このまま時間が止まればいいのに、なんて思いながらも駅に着いた。
阿部「じゃあ、また明日ね(笑)」
『はい、また明日、会社で(笑)』
別々の方向に歩き出したとき。
Aちゃん、と呼ばれて振り返る。
阿部「大丈夫、明日は晴れるよ(笑)」
素敵な笑顔で去っていく彼を見つめる。
あなたにもし、恋人がいたとしても…
もうこの気持ちは、止められそうにない。
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ayane(プロフ) - のびさん» ありがとうございます!のびさんのお気持ちが少しでも和らいだと聞いて、とても嬉しいです(笑)更新頑張ります!のびさんも体調に気をつけてくださいね! (2020年12月24日 8時) (レス) id: 39d061f7d7 (このIDを非表示/違反報告)
のび(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。ayaneさんの御心遣いに落ち込んでいた気持ちが少し和らぎました(*´˘`*)彼らを待っている間のキュン補給で毎日読ませていただきますね!体調に気をつけて更新頑張って下さい♪ (2020年12月23日 19時) (レス) id: f577811a42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayane | 作成日時:2020年12月16日 9時