となりの翔太くん。 (ページ8)

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それからはもう、連絡を取ることもなくなった。

そして大学のラウンジで最後に会って、直接別れを告げた。

辛くて、苦しくて…

彼が憎いはずなのに、それでも大好きだった。

別れたあの日もこんな秋の日だったっけ。

会社の近くの喫茶店で、コーヒーを飲みながらボーッと外を眺める。

また、思い出しちゃったな…

目黒「先輩」

目黒くんがとなりに立っていた。

『…あ、目黒くん』

目黒「外から先輩が見えたんで、店に入りました」

『そう』

目黒「何か考え込んでるみたいでしたけど」

『うん、ちょっと昔を思い出してて』

目黒「そうなんですね」

『それで、目黒くんは私に何か用？』

目黒「理由もなく話しかけちゃいけませんか？」

その綺麗な顔で言われると、何も言えなくなる。

『あ、えっと…別に話しかけちゃいけないなんて言ってるわけじゃ…』

彼はクスッと微笑んで、言う。

目黒「先輩、今日の夜時間あります？」

『あるけど…』

目黒「じゃあ、ご飯行きません？」

『2人で？』

目黒「はい。予定があるなら、また今度にします」

『予定は…ない』

目黒「じゃあ行きましょ。お店は俺が選んでおくんで(笑)」

『え、まだ行くって言ってないけど…；』

目黒「うわー、楽しみ。仕事が終わったら会社の外で集合で(笑)」

『ちょっ…』

彼はお店を出ていった。

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