7日目 放課後 続 ページ26
「信介らは全国目指してるんや。」
「そんな時に信介誑かすなや、こん男好き」
男好き、とか初めて言われた。
「別にうちらかてこんなこと言いたないけどな?あんたみとーなどうしようもない奴がいるからしょうがなく言っとるんやで?」
『別に、私、色目使っても誑かしてもないです。それに、』
まだ話してる途中なのに先輩は食い気味に話してくる。
「色目使っとるやろが、このくそビッチ!」
くそビッチ、てのも初めて言われた。
『使ってません。それに、北先輩には迷惑かけてしまってるかもしれませんが、』
パン
乾いた音が響いた。
どうやら人生初の平手打ちのようだ。
頬がじんじん熱をもったように痛い。
「別にあんたがどー言おうとうちらの目にはそう写っとるし、ビッチの言うことなんて信じられへんわ」
そう言うと後ろの人たちも笑い始めた。
「いややわー、うちの彼氏にも手出されるかも」
「うわあ、寝取られたらどないしよ!」
あーあ、陰湿。
「お前らこんなとこで後輩いじめて何しとるん」
この声。
「し、信介…!ちゃうねん、これはっ」
「何が違うん。お前らの声うるさいねん、よお内容聞こえとったで。」
聞かれてたんだ。
ということは私がビッチだ、とか男好きって言われてたのも聞いてたのかな。
「俺の事誑かしたとか部活の邪魔しとるとか、よお言えるわ。俺が勝手にしとる事なんに、自分らが口出してくんなや」
「それに、俺らバレー部に迷惑かけてるんはそっちの方やと俺は思うけど。俺らの為になんて言うてこないな事されるん堪らんわ」
「っ…!もうええわ、行こ」
そう言い先輩たちは私を押しのけて急いで校舎に戻っていった。
私は立ち上がってスカートの汚れを少し払い頭を下げた。
『北先輩、また助けてくれてありがとうございます』
「そんな頭下げんくてもええよ。怖かったなあ、」
優しくそう言ってくれる北先輩。
『はは、まあ…そう言えば、北先輩はなんで此処に?』
「俺はごみ捨てきたん。」
『あ、そうだったんですね…』
確かにこの奥にはゴミ捨て場があるし。
北先輩はゴミを捨てて、私に近寄った
「女の子の顔叩くんも感心できへんなあ。折角の可愛ええ顔なんに。保健室寄って湿布でも貼ろな」
じっ、と顔を覗き込まれて顔が赤くなるのを感じる
北先輩、女の子に可愛いは反則です。
あ、そう言えば
『北先輩、今日部活は…?』
「今日部活オフやねん。そんな気使わんでええよ」
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ゆり(プロフ) - コメント失礼しますさん» コメントありがとうございます!北さんデビューおめでとうございます(?)北さんの良さをもっと伝えられたら光栄です笑草生え散らかしてください! (2020年3月31日 19時) (レス) id: 43b608d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
コメント失礼します - 北さんの小説を見たのが初めて(そもそも稲荷崎が初めて)で、すごく好きです。推しになっちゃいます。ヤバイです。最後に感想を一つだけ失礼します。乙女ゲーの名前、サブタイトルちゃんとしろは草 (2020年3月31日 19時) (レス) id: b8fa42ddbe (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 激辛マシュマロさん» 感想ありがとうございます!北さんをかっこかわいいよう書くよう苦戦してます笑夢主ちゃんには不憫なことにならないと進展がないので、少し可哀想ですが未来のためになのでしょうがないです。wこれからも更新頑張ります! (2020年3月30日 18時) (レス) id: 43b608d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
激辛マシュマロ(プロフ) - コメント失礼します!北さん無茶苦茶かっこよいです(*∩ω∩)夢主ちゃん不遇(笑)、これからも頑張ってください! (2020年3月30日 18時) (レス) id: ccf10bcf9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 推しが尊い。さん» コメントありがとうございます!お褒めの言葉ありがとうございます!体調管理も気をつけて更新します!ありがとうございます! (2020年3月30日 17時) (レス) id: 43b608d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆり | 作成日時:2020年3月24日 15時