マスカレヱド ページ5
「あ、御免なさい......そろそろ帰らないと、夕飯の支度をしなくちゃいけませんから」
「なンだい、もう帰っちまうのか」
「尤色んな御話を聞きたかったですわ」
敦と太宰が探偵社を出て十数分後、壁に掛けられた時計に目を向けたAが、申し訳なさそうに告げた。
与謝野とナオミは詰まらなそうに頰を膨らませる。Aは「また遊びに来ますから」と、口元に笑みを作り、名残惜しそうにしながらも、ソファの上から腰を浮かせる。
「長居してしまいすみません。では、私は此れでお暇します」
軽く皆に向かって頭を下げ、空のトートバッグを肩にかければ、彼女は真っ直ぐに歩いて扉を開け、そのまま探偵社を後にした。
***
「......内務省異能特務課へコール、所属コード5057」
『こちら内務省異能特務課、状況を聞きましょう』
「こちら
ヨコハマの街、建物の路地裏で淡々としたやり取りが始まった。毎日決まった時間に必ず行われる状況報告。標的に、何か変わった動きがないかを知る為だ。
『異能特務課』とは、内務省の非公然組織。表向きには存在していない、秘密の組織だ。その組織の仕事は主に二つある。一つ目は、国内の異能力者を統括する事、二つ目に異能組織犯罪を取り締まる事。
耳に着けた小型のトランシーバーの通信を切ると、その人物は足早に路地裏から表通りに出ようとした。
「毎回毎回、熱心なんだねぇ?」
だが、或る人物の声が路地裏に響き、足を止めざるを得ない状況になってしまう。聞き慣れた声は、標的のモノだ。
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ミサぽん(プロフ) - カエデさん» コメント有難うございます! いやいや、そんな......羨ましいだなんて、もっと上手くなりたいと思っている位ですよ、ですけど 有難うございます!嬉しいですっ (2019年7月7日 17時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
カエデ - こんにちは。読ませて頂きました。ミサぽんさんって絵がお上手なんですね!羨ましいです! (2019年7月7日 16時) (レス) id: 611e70016f (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» コメント有難うございます!成る可く早い内に、続編を作成します。いつも読んでくださり、感謝感激です! (2019年6月16日 9時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 ―ヤヨイ― - こんにちは。引き続き続編も楽しみにしております!笑 (2019年6月16日 9時) (レス) id: 03eb66dcd7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» 初めまして!いつも!? え、え、有難うございますっ 楽しく!?...嬉しくて涙が出てしまいます。これからも更新、頑張っていきますね!感想、有難うございます。 (2019年6月9日 22時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミサぽん | 作成日時:2019年5月27日 11時