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女ハ独リ帰路ニ着ク ページ16

吃驚した。
最初、寝惚けていて状況が全く分からないと云う緊急事態に陥っていたけれど、段々と眠気が覚めて頭が冴えてくる。

状況の整理をしよう。先ず、私が中原さんに背負われているという事は、あの酒を飲んだ後、完全に酔い潰れてしまったのだ。
まあ、当然の結果だろう。空きっ腹にアルコールを摂取するなんて、自ら二日酔いになる為の行動を起こしたのだ。
明日(正確には今日)も普通に仕事があるのに、阿呆な事をしたと反省する。薬局に寄るべきだけど、今の時間帯は未だ店が開いているか心配だ。


「須緒......手前起きて早々何独りでブツブツ考えてやがる」

「.........ん?_____嗚呼!?な、中原さんッ」

「反応遅ェよッ!!起きてんならさっさと俺の背中から降りやがれ」


自分が彼の背に居た事を、すっかり忘れていた。慌てて降りたら、BARで随分と迷惑を掛けてしまった事を謝罪をしようとする。


「そんな蛞蝓に態々謝罪なんかをしなくても良いと思うよ、A」

「誰が蛞蝓だッ!この青鯖!!」


だが、太宰さんの挑発により私の彼に対する謝罪の言葉が、見事に阻止されてしまった。然も、挑発に反応した中原さんが太宰さんに食って掛かる始末。
二人の激しい言い争いが始まった。

この二人は、かつて黒社会最強のコンビだったと話は聞いていたのだが、どうやら今も昔も仲はあまり良くなさそうだ。
それに、これは言い争いに巻き込まれてしまう前に、さっさと帰路に着くのが私の為かもしれない。


「あ、あの! 中原さん、今日は本当に有難う。迚楽しかった、お酒も......ロブ・ロイだったかしら、とても美味しかったわ! それじゃあ、失礼するわねッ」


言いたい事を一気に話したら、私は二人から逃げる為に、ヒールが結構ある靴を履いているにも関わらず、走ってその場を後にした。
大通りに出て拾ったタクシーに素早く乗り込むと、私は車内で大きな溜息を吐く。


「あー......もう!本当、最悪だわ」

世界デ一番大嫌イナ元相棒→←太宰ト中原



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設定タグ:太宰治 , 文豪ストレイドッグス , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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ミサぽん(プロフ) - カエデさん» コメント有難うございます! いやいや、そんな......羨ましいだなんて、もっと上手くなりたいと思っている位ですよ、ですけど 有難うございます!嬉しいですっ (2019年7月7日 17時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
カエデ - こんにちは。読ませて頂きました。ミサぽんさんって絵がお上手なんですね!羨ましいです! (2019年7月7日 16時) (レス) id: 611e70016f (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» コメント有難うございます!成る可く早い内に、続編を作成します。いつも読んでくださり、感謝感激です! (2019年6月16日 9時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 ―ヤヨイ― - こんにちは。引き続き続編も楽しみにしております!笑 (2019年6月16日 9時) (レス) id: 03eb66dcd7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» 初めまして!いつも!? え、え、有難うございますっ 楽しく!?...嬉しくて涙が出てしまいます。これからも更新、頑張っていきますね!感想、有難うございます。 (2019年6月9日 22時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミサぽん | 作成日時:2019年5月27日 11時

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