【d!】Nightmare Cage【ﾛ兄鬼】 (ページ24)

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檻、弐拾肆ページ24

「……ゾム、無事やったんやな。」

俺たちは逃げるのにバラバラになってしまった。今俺と一緒にいるのはロボロ、大先生。シッマやトントン、Aは無事だろうか。

「……あぁ、シャオロン……良かった。なぁ、ショッピくん知らん……？見てないんや。」

「……や、見てないな。……何処に、おるんやろか。」

お互い首を傾げる。傾げた後に探索を再開して出来るだけ時間短縮しようということになった。ので。俺が先頭に経つ訳だが。

「たしか……記憶では、ここ。」

絵画の前で壁をまさぐる。そうすればカチリ、と音がなり絵画の真下の壁が動き出す。……ビンゴ、

「多分、ここから上に行ける――……。……、大先生、ロボロ、ちょっとお願いがあるねん。」

「ん？どしたん、シャオロン。」

「トントン達と合流してきて他の階層の閉まっとるところ探索してきてくれへん？分担した方が早いやろ。――ロボロ、お前ならわかるやろ？」

「……おん、わかる。どの鍵かどうかくらいな。」

「なら任せたわ。」

手を振り分担して探索を開始する。ゾムと二人開いた壁から伸びる階段を上る。

「ゾム……なんか、隠し事してへん？」

「……えっ？」

――何となく、だが、ゾムからアシュリーの匂いがする。そんな気がして声をかけたら目に見えてゾムは動揺しだした。……ほんと隠し事下手やな。

「……べ、別に、してへ……」

「なんで……？」

「……へ？」

「なんで、お前も、アシュリーも隠し事するんや。」

階段を登りながらそう尋ねる、ゾムは答えない……その時、ふわり、何かが俺の中に入ってくる感覚がした。どろり、奥底から湧き上がってくる感覚。剥き出しになる憎悪。
いつの間にか手にしていた日本刀を手に持ち、ゾムに向ける。

「お前が……アシュリーのこと、隠してるんか。お前が、お前が、お前が本当は、俺達のこと騙してるんやな！よォわかったわ！！」

腰を低くし、地面を蹴る。低い体制のまま日本刀を振りかざせば何処から出したのかゾムは日本刀でそれを受け止める。響き渡る金属音。

「なに受け止めてんねんゾムぅ……、俺が倒したるから受け入れろやぁ……。」

「……お、前……急になんやねん……！」

「なんやねんじゃないわ……俺が成敗するねん……ッ！」

ぐぐぐ、と刀を押し合いする。これじゃ勝てへん、一度後ろに飛び退き、再度跳躍し刀を振りかざした。