【d!】Nightmare Cage【ﾛ兄鬼】 (ページ18)

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檻、拾捌ページ18

その得た真実をワイの頭は理解を拒否していた。つまりは、だ。
ワイのしたことが、なんの罪も無い可能性が高い人間をこんな風にしてしまったかも、ということだった。
色々と得たことを整理するなら――何故か、シャオロンとロボロの日記がここにはあった。この2階には。シャオロンに聞けば書いた記憶が無い、との事だったが、衝撃的なのはもう一つだ。
鴇色の髪をした女が入っていったと思われる部屋に写真立てがあったらしい。
そこには――俺らが、写ってた。厳密に言えば知らない人達も写っていたが。
そこには友人たちと、とハッキリと書かれていた。こんな写真撮った記憶もなければ、覚えもない。
なんなら鴇色の髪をした女に関わったのは今日が初めてのはずだ。
それともう一つ気になることがある。そこにAが写っていない……こと。それによって導けるのは、
俺たちが、ここに紛れているか。もしくは、Aが、紛れているか。――いや、待て、Aは俺の妹なのに？なんで？と目まぐるしく巡る思考。

「そ、そんでな、あんさ……階段、やけに長かったやろ？多分、2階があるねん。」

「……どういうことや？俺らいてる部屋が2階やないってことか？」

コネシマが口を開けば、大先生は其れにコクリと頷いた。

「窓がな……あったんや。あとは大きさかな。それから考えるにあるはずなんやけど、どっから行けるかは。」

わからん、そう言い頭を大先生は振った。2階がある。のに。行けなかった。

「……俺、なんか、分かるかもしれへん。なんでかは、わからんけど。」

シャオロンが真剣な顔をしながらそう言う。ほんまか！？とコネシマが聞けば、確証はないけど、と答えた。シャオロンもシャオロンで思うことがあるのだろう。

「なら、案内してもらおか……俺らじゃ多分、分からんやろうし……。」

大先生はよろよろと立ち上がる。それをコネシマが支えようと、

「いや……ワイが、やる。……ワイの責任や。」

そこに、割り込んで大先生を支えた。大先生は驚いて目を開いたが藍色の瞳を細め、「ありがとぉ」といった。コネシマも、うんうん、と頷き手を引いてくれた。
大先生が、これ……と二つ物をワイに渡してきた。鍵束とメモ。

「鍵束やから、どっかしら開けられるとは思う……ただ、そのメモがな、よォわからんねん……。」

そう言う彼は困ったように笑った。皆で覗き込んで全員が首を傾げた。否、シャオロンは――