【d!】Nightmare Cage【ﾛ兄鬼】 (ページ15)

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檻、拾伍※描写注意ページ15

「なぁ……コネシマ、」

リビングを探索しながらコネシマに声をかけた。コネシマは「ん？どした？」と声を掛けたままこちらを向かない。

「ちょっと、話があって……。」

そういえば手を止め、視線をこちらに向けた。

「……俺、堕天したのがAなんて信じられんくて、」

「……は？ゾムやろ？」

「……ん？」

「ん？」

違和感。……そこで、はと、気付いた。

「まって……俺たち、なんで違うん？」

「そんなん俺が聞きたいわ。待ってくれ、ゾムやろ？Aなわけなんてないやろ！」

「でも俺にはそう見えた……まって、これ、さ、俺嫌なこと考えてしまったんやけど……。」

震える声、流れでる汗が抑えられないまま、口にする。

「……例えば、誰もいない。そういった人が。ただ、俺たちが遊ばれてる。……そしたら？」

「……そうやとしたら、……まって、ヤバないか。」

「……全員が、違う人を、そうだと思い込んでるんだとしたら。」

「抱え込むやつが、絶対おる」

「手に負えなくなるやつが、おる」

二度、二人の声が重なった。
そう理解した瞬間、汗が止まらなくなって、早く確認して回らないと、と思った瞬間ロボロの悲鳴が聞こえた。
それを聞いて俺たちは慌ててその場に行こうとドアノブを捻る。
ガチャガチャと音が鳴るだけで一向に開かない其れに体当たりすれば、何とか開いた、が、

ぎょろり、と目がこちらを向いた。
真っ赤な、Aとゾムが、倒れていて、そこに立っていたのは真っ赤な刀をもったロボロだった。

「あぁ、お前ら、そんなとこに……遊ぼうやぁ！！」

ロボロが、地面を蹴った。持っている日本刀を振りかざし、俺に向ける。なんで、なんで、
咄嗟のことに対応出来なかった俺を突き飛ばしコネシマが火かき棒で刀を受け止めた。
カキィン！という音が耳に聞こえ、「ぼさっとすんな！シャオロン！逃げるんや！」と言った声で思わず足が動いた。グイグイ押されているコネシマを支援するかのようにロボロに足払いすれば、ロボロはどさりと地面に転げた。
その瞬間を見極め、俺たちは走り出す。外に向かって。

「や、ば、どうするんや……っ」

「っ……シャオロン！こっち！」

コネシマは外に出た瞬間辺りを見て何かを見つけたのか俺の手を握り其方に向かって逃げていく。
溢れ出ていく涙に気付かないフリをしながらコネシマに手を引かれ、近くにあった別の建物に逃げ込んだ。