「全てを治す」「オーバーヒール」2 (ページ20)

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OVER ページ20

「ルミリオン、私は、この長い廊下側行くわ。貴方は、透過して行きなさい。」
「はい！」

廻なら、あの裏口から出るはずだわ。

「はぁっ…はっ…」

流石に長いわね。
クソ、何年も通らなければ忘れるものなのね。

「右、左、右っ…！はあっ……はっ…はぁ…」
「癒……お姉ちゃん…！？」

私だけが知っていた近道。良く、小さい頃、脱走する為に使っていた裏道。
裏口もあの左を曲がっていれば外に出ていた。
到着が遅く、ルミリオンがもうボロボロになっていた。
私は、激しい呼吸を落ち着かせるために、深呼吸をした。

「兄さん、壊理を保護しにきました。」
「お前もか……癒!!」

兄さんの左手が飛んできたが右手で抑えて、自身の左手を兄さんの首元を掴んだ。

「音本!!」
「ルミリオン！私がこうしている内に！早く！立ち上がるのよ！！」
「打て─────!!!」

音本が持っている銃。
中身は、核だ。

「兄さん、あれ完成したの？」
「昨日にな」
「な！！本当に、完成させてしまうなんて!!」

やばい、手が震え出てきた。
このままじゃ、飛ばされる。

「お前が言い出した事だ。」
「…………!!」