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2話 ページ2
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「また辛くなったら言うんやよ?」
わかったとだけ返事をして、心配そうな顔をしながら去って行く彼女を見送る。
私は今日も教室には行かない。
だから、保健室登校なのだ。
でも、それで良かったと思う。
だって教室に行ったところで何も良いことなんてないから。
私はいつも通りベッドの上で横になることにした。
白いカーテンに囲まれた空間で、天井を見ながらボーっとする。
最近はずっとこうしていた。
こうしていれば余計なことは何も考えずに済むからだ。
「今日の体育やだぁ〜!水泳とか最悪!!!」
「いいじゃん、プール。楽しいのに〜。」
廊下から女子生徒達の話し声が聞こえてきた。
そうか、今日はプールがある日だったっけ。
泳ぐのは好きだ。
水がすきだから。
気持ちよくて好き。
だけど水着になって大勢の人の前で肌を見せることは嫌いだ。
『誰もいなかったら……』
誰もいなかったら、私も昔みたいに楽しく泳げるかもしれない。
そんなことを考えながら目を閉じた。
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作者名:おふとん天使 | 作成日時:2023年7月11日 8時