寡黙な保健医のカルテ【ツイステ】

カルテ21 ページ26

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トレイ「･･･と、言う訳なんですが･･･。」


「･･････。」



こういう場合なんと反応したらいいのだろうか。
生徒から好意を持たれて嬉しいと喜べばいいのだろうか。
･･･いやぶっちゃけめっちゃくちゃ嬉しいけども。
あんな可愛い子に好意持たれるなんて今すぐにでも発狂したい気分だけれど。



トレイ「こんな話、本当は先生にするべきではないんでしょうが･･･。」


「･･･まぁ･･･だろうな。」


トレイ「言い切りますね･･･。」



とにかく好意を持たれているということは置いておいて。

そんなに言われちゃ仕方ない。私も動かないわけにはいかないだろう。



「分かった。できるだけのことはする。」


トレイ「ありがとうございます、A先生。
･･･やっぱり先生に相談して正解でした。」


「･･･教師は相談にのるものだ。」


トレイ「あはは、先生はそういう人ですよね。」


「トレイは、お菓子作りが得意なのか？苺タルト、美味しかった。」


トレイ「実家がケーキ屋なので、一応はいろいろ作れます。」


「･･･そうか。ならまた作ってくれるか。１ホール。」


トレイ「１ホール･･･。意外に食べますね。」


「僕が一人で食べるとでも？」


トレイ「あ･･･違いましたか。すみません。」



笑ってそう言うトレイに最早説得力はない。
なんともいえない気持ちになりながらトレイを見つめる。



トレイ「やだな。そんなに見つめないで下さいよ。･･･ていうか先生って結構喋るんですね。
なんか無口のイメージがあるんですけど。」


「･･･僕だって口を開けばある程度は饒舌になる。･･･ただ、表情が乏しくて誤解されがちで面倒になったから極力喋らないようにしている。」


トレイ「へ、へぇ･･･。」

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