♠️F.U：12-E・S ページ42
「あれは……何をしているんだ？」
「さあ？私にも分からないけど、でも、面白いだろ？」
しばらくその様子を眺めていると、彼女は缶を立て、蓋をあける。そして乳白色の塊を出すと、ハンジに渡す。
「なにこれ！？」
驚くハンジと、班のメンバーにAは一人満足そうだ。
それに興味を持った私は、開いているドアをノックする。
彼女は、我々が居る事にひどく驚いていたが。
その後Aから渡されたその乳白色の物を食べるとそれは甘くて、冷たい。そして何よりも美味しかった。
これは使える。
それから毎日、氷をAに渡す。
その些細な条件で製造方法を教えてもらい、大量に作ると中央の貴族達へと振る舞った。
そのお陰もあって、支援者が少し増え、次の壁外調査の資金もまかなう事が出来た。
後日、彼女がそのアイスを作るために使用したであろう資金も彼女に報酬として渡す。
しかし、リヴァイにアイスを渡された時のAもまた分かりやすかった。
リヴァイが
気にしているのだと気付き、一匙すくっただけでは間接にはならないと伝えた。
だが、それが裏目に出たのか、慌てたAは添えてある匙であっさりと食べきる。
思わず声が出たが、彼女は匙を変えることを忘れたという事に気付いていない。
これは、言わない方が彼女の為かと思い、私は口をつぐんだ。
しかし、こんな調子ではいつになればくっつくのか。
安全に生きられるような世界で無いからこそ、その一瞬一瞬を大事にしてほしいものだが……
私は、その不思議な東洋人の少女と、もはや自分の片腕ともいえる部下であり友人でもある男の今後に思いを巡らせる。
諦めにも似た深いため息が漏れると、やがて一つの結論へと至る。
─── これはもう、ハンジや他の面々同様、2人を温かく見守っていくしかない。
・
そこまで書き連ねて、一度筆を置く。
「リヴァイに見つかったら怒鳴られそうだ」
団長室で、一人フッと笑う。
そして、ページを閉じると、その手帖を机の奥深くへとしまった。
気づけばもう随分と遅い時間だ。
ふと、窓から外を見上げると、いつの間にか満月が昇っていた。
なるほど、やけに明るいとは思ったが……
私は腰掛けている椅子から立ち上がり、引っ掛けていた兵服の上着を羽織った。
そして机の上のランプを消し、既に夜の
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ここね(プロフ) - 他の作品のようなキャラ崩壊はなく、馬鹿っぽいなと思わずに読めました！楽しめました！ (2020年5月7日 15時) (
レス) id: 43fbbe1d59 (このIDを非表示/違反報告)
Akauki - 一応ハンジさんは女。ピクシブに載ってるのは、性別不明。進撃の巨人の製作者？にピクシブ本社が聞いた所教えてくれなかったて一部の人達はﾘｳﾞｧｲの言っている様に、男でも女でもない奇行種的な〜っていう意味不な話をされました☆((長文失礼 (2020年5月5日 2時) (レス) id: 56e3f47545 (このIDを非表示/違反報告)
福子 - 私自身リヴァイ兵長がとっても好きなのですが、普通の小説だと現実味がないような設定が多く世界観に入り込みづらかったのです。しかしこのお話はモブという私でもありそうな設定で本当に自分のような感じで楽しく読まさせて頂きました！終わるのが寂しいです。 (2020年3月20日 11時) (レス) id: 96bb978fa2 (このIDを非表示/違反報告)
natsu natsu(プロフ) - 作者さんハンジの性別は女性ですよ〜 (2019年11月29日 22時) (レス) id: ba90988942 (このIDを非表示/違反報告)
夢梨(プロフ) - 凄くおもしろかったです。一気に読み進めてしまいました。続きを思い付きましたら、ぜひ、更新してください！楽しみにしています(*^^*) (2019年10月1日 19時) (レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kokubyaku | 作成日時：2019年7月7日 0時
