♦️F.U：5-E ページ29
「先輩に対して妹ってどうなんだよ？」
そう、一度ミカサに言った事がある。
「A先輩は、なんていうか……放っておいたら、どこかに消えてしまいそうだから……心配」
ミカサの言っている事は、オレにも何となく分かる。
先輩は、決して存在感が薄いというわけではない。
一言でいうと、危なっかしいだ。
それは、おっちょこちょいという意味でもない。
まるで、フラフラとどこかに行って、そのまま帰って来なくなりそうな、そんな印象がある。
そして、純血の東洋人だと知ってからは、ミカサはますます先輩から目を離せないようだった。
そんなミカサがいつもいるからか、ティアナさんのお陰かは分からないが、先輩の周りに東洋人だとバカにする連中は居ない。
物腰が柔らかく、しかし、訓練となると普段からは想像もできないような俊敏で鮮やかな動きをする。
そんな先輩は密かに人気があって、影で先輩を狙ってる奴もいた。
ミカサやアルミン達と、そんな連中を退けた時には、先輩の同室のティアナさんに、よくやったと褒められたものだ。
そんな日々も過ぎ去り、先輩は卒業した。
噂では調査兵団に入ったと聞く。
オレの目標でもある調査兵団だ。
しかし、やはり、訓練兵と調査兵団とはまるっきり違う。
残念な事に先輩と会う機会もグッと減った。
そんなある日、アルミンに買い物に行こうと誘われて、ミカサと一緒に街についていく。
そして、偶然街中でコニーとジャン、サシャに会い、何故だか連れだって歩いている時だった。
「喧嘩だぞ！」
「女の調査兵に対して相手は男5人だと」
などと、言いながら、街の人がオレたちの横をすり抜ける。
「喧嘩だってよ！行ってみようぜ！」
コニーがそう言う。
「下らない。オレは帰る」
そう言って踵を返した時だ。
「どうやらその兵士、東洋人らしいぞ」
その言葉にまさかと思い、同じ事を思ったのか、ミカサ共々弾かれたように走る。
見ると、その兵士が男に棒を振り下ろされている所だった。
兵士はかろうじて腕で防いだ様だが、もう一度男は木の棒を振りかぶる。
「止めろ！」
気づけばそう叫んでいた。
男たちが逃げた後、取り残されたその兵士を見て、先輩だと確信した。
「A先輩！」
「あれ？エレンだ……」
酷い姿だが、調査兵団の兵服をまとったその姿は、間違いなく先輩だった。
その自由の翼の紋章は、腐った卵で汚れていた。
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ここね(プロフ) - 他の作品のようなキャラ崩壊はなく、馬鹿っぽいなと思わずに読めました！楽しめました！ (2020年5月7日 15時) (
レス) id: 43fbbe1d59 (このIDを非表示/違反報告)
Akauki - 一応ハンジさんは女。ピクシブに載ってるのは、性別不明。進撃の巨人の製作者？にピクシブ本社が聞いた所教えてくれなかったて一部の人達はﾘｳﾞｧｲの言っている様に、男でも女でもない奇行種的な〜っていう意味不な話をされました☆((長文失礼 (2020年5月5日 2時) (レス) id: 56e3f47545 (このIDを非表示/違反報告)
福子 - 私自身リヴァイ兵長がとっても好きなのですが、普通の小説だと現実味がないような設定が多く世界観に入り込みづらかったのです。しかしこのお話はモブという私でもありそうな設定で本当に自分のような感じで楽しく読まさせて頂きました！終わるのが寂しいです。 (2020年3月20日 11時) (レス) id: 96bb978fa2 (このIDを非表示/違反報告)
natsu natsu(プロフ) - 作者さんハンジの性別は女性ですよ〜 (2019年11月29日 22時) (レス) id: ba90988942 (このIDを非表示/違反報告)
夢梨(プロフ) - 凄くおもしろかったです。一気に読み進めてしまいました。続きを思い付きましたら、ぜひ、更新してください！楽しみにしています(*^^*) (2019年10月1日 19時) (レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kokubyaku | 作成日時：2019年7月7日 0時
