🌙W.A.S：19 ページ22
今日は休日。
筋肉痛もなんとか落ち着き、足りないものを買い込むために街へ出る。
3つの壁のうちの１つが破壊されている今、中央とは違いこのトロスト区はそんなに裕福とは言えないのかもしれない。
それでも人々は生活し、必死に生きている。
変わらぬ日常は、ある意味平和と言えると思う。
ハンジさんに、
「休日でも、街に出る時は調査兵団である事を忘れてはいけない。だから、街には兵服で行ってね」
と言われている。
別に兵服は嫌いでないし、なにより昔からの憧れだ。
調査兵団の兵服を着て歩く私の頭上には、日に日に熱くなり始めていている夏の太陽。
それでもあちらの夏を知っている私からすると、随分と涼しく感じる。
いつかのように、あちこちの店を覗く。
すでに、石鹸やタオルなど、必要な物は買い込んで紙袋を抱えて帰路につく。
ふと、通りが騒がしいことに気がついた。
日本人の野次馬根性というか、どうしてもその騒ぎの中心が知りたくて、そっと顔をのぞかせた。
周りは私と同じように野次馬が集まっている。
その中心に5人の男性が一人の女性を囲んでいた。
その手は女性の髪を握り、引きずり倒しているようだ。
周りにこれだけ人がいて、どうして誰も助けないのか？
私はその異様性に気がついた。
女性1人に相手は男性5人だ、普通なら助けに入るだろう。
答えはすぐに分かった。
「東洋人だ」
「へぇ、珍しい」
こんな昼間から街中にと周囲が口にした。
東洋人の一族が迫害されているのは漫画を見て知っていた。
だけど、東洋人と知っても変わらない態度の人もいる。店のオヤジさん達がそうだ。
だから知らなかった。
まさかここまで酷いとは……
「その手を離して！」
見ていられなくて、前に出る
調査兵団だ……
ザワつく周りからそんな声が聞こえた。
「なんだ。あんた」
囲んでいた一人がこちらを向く。
「彼女が何か悪いことでもしたの？」
「見て分かんねえか？東洋人だ」
だからこうなって当然だと、フフンと笑う男に向かって、
「だから？」
そう返されると思っていなかったのかもしれない。男は動揺しているようだ。
「だから何だと聞いている。なにか彼女が髪を掴まれるような悪い事でもしたの？」
「存在そのものが悪い事だろう」
別の男が得意そうに言う。
「馬鹿な事を……存在してはいけない人間がいるわけがない。同じ人間なのに、自分達がどれだけみっともない事をしているか分かってないの？」
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ここね(プロフ) - 他の作品のようなキャラ崩壊はなく、馬鹿っぽいなと思わずに読めました！楽しめました！ (2020年5月7日 15時) (
レス) id: 43fbbe1d59 (このIDを非表示/違反報告)
Akauki - 一応ハンジさんは女。ピクシブに載ってるのは、性別不明。進撃の巨人の製作者？にピクシブ本社が聞いた所教えてくれなかったて一部の人達はﾘｳﾞｧｲの言っている様に、男でも女でもない奇行種的な〜っていう意味不な話をされました☆((長文失礼 (2020年5月5日 2時) (レス) id: 56e3f47545 (このIDを非表示/違反報告)
福子 - 私自身リヴァイ兵長がとっても好きなのですが、普通の小説だと現実味がないような設定が多く世界観に入り込みづらかったのです。しかしこのお話はモブという私でもありそうな設定で本当に自分のような感じで楽しく読まさせて頂きました！終わるのが寂しいです。 (2020年3月20日 11時) (レス) id: 96bb978fa2 (このIDを非表示/違反報告)
natsu natsu(プロフ) - 作者さんハンジの性別は女性ですよ〜 (2019年11月29日 22時) (レス) id: ba90988942 (このIDを非表示/違反報告)
夢梨(プロフ) - 凄くおもしろかったです。一気に読み進めてしまいました。続きを思い付きましたら、ぜひ、更新してください！楽しみにしています(*^^*) (2019年10月1日 19時) (レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kokubyaku | 作成日時：2019年7月7日 0時
