[ONE PIECE] 彼らを魅了し続けるあの子はメイド長 (ページ44)

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給仕日記４０ページ44

激しい攻防…というより私の一方的な防衛戦が繰り広げられているが何度も攻撃を受け体は悲鳴をあげていた。

1度体制を立て直そうと床を勢いよく蹴りカタクリから距離を取るが彼は余裕そうにこちらに向かって歩いてくる。

『はぁ…ｯ』

｢それ以上お前が傷つく必要は無いだろう｣

『傷つく価値がある程の人達に仕えてるってことよ』

｢…ふん、馬鹿馬鹿しい｣

口の中の血を床に吐き出し一息付きカタクリと再び対峙しようとしたが体力が底を尽き膝をつくことしか出来なかった。

しかしその時、激しい揺れに襲われ何事かと思えば城が倒れてきていたのだった。
カタクリもそっちに向かい私は解放されたがどうにも動くことは出来ない。

｢ボーッとしているな!｣

『イチジ…ｯ!』

｢体力をすべて使い切ったのか…｣

『ごめんなさい、』

慌てて抱き起こされた先にはイチジの姿が目に入る。力の入らない私を横抱きにしそしてシーザー達を見上げる。

そのまま混乱に乗じて我々も引き上げることにしなんとか無事にたどり着くことができた。

｢すぐに手当してもらうからな｣

『私はいいから、先にイチジ達を…』

｢いいから、頼むから言うことを聞いてくれ｣

｢そうよ、私達は丈夫なんだから…ね?｣

『…分かった』

義父さんはすぐに医師たちに運ばれて行き次に私を運ぼうとするがイチジ達の方を優先的にやってほしいのが本心だったがイチジやレイジュに説得され大人しく手当を受ける。

｢Aに大怪我させるなんて旦那失敗じゃねェのか｣

｢その通りだな｣

｢黙れニジ、ヨンジ｣

｢でも私達がもっと強ければAがあんな目に合うことは無かったんじゃないかしら｣

兄姉達の間でこのような会話が行われていることなんてすっかり夢の中に入っていた私は知るよしもなかった。

｢俺はもっと…強くなってみせる｣