[ONE PIECE] 彼らを魅了し続けるあの子はメイド長 (ページ45)

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給仕日記４１ページ45

『今どこに向かっているの?』

｢カカオ島というところらしいですよ｣

『なるほど…いｯ…』

｢ま、まだ安静にしてなきゃダメですって…!｣

目が覚め医務室から勝手に抜け出し自室へ戻る途中でコゼットに出会う。彼女も怪我人の手当で忙しく動き回っていたのは聞いていたので丁度落ち着いてきた頃なのだろう。

やはり傷が痛み少しふらつくがコゼットの心配を強引に押しのけイチジ達の元へと向かう。

『イチジ?』

｢A!怪我はどうなんだ｣

『少し痛むけれど問題ないわ』

｢そうか…｣

窓を外を眺めているイチジに遠慮気味に声を掛ければ心配そうな顔をしたまま私をそっと抱きしめてくる。
私はいつも心配かけてばかりだなと思いつつ彼に思いっきり抱きつく。

｢我々がカカオ島で出払うあいだAは城にいてくれ｣

『でも私だって…!』

｢頼む。もう怪我をさせたくない｣

『ん…分かったわ』

戦闘する気でいた私をイチジは制止する。
それに講義したが彼の弱々しい声を聞いてしまえば大人しく聞くしかない。

『じゃあ遠距離で応戦するわ』

｢それならいいだろう｣

『後どのくらいで着くの?』

｢そんなに時間はかからんはずだ｣

イチジは戦闘準備のため外に向かうので私もその後ろをついていく。
そこには他の姉弟もおり私は風になびく髪を抑えながら遠くを見ると目的地を確認する。

｢行ってくる｣

『…どうか無事で』

私の額にキスをしイチジを筆頭にカカオ島へと飛び立っていく。
それを見届けたあと私は砲撃の合図を出した。

＿＿彼らを信じて。