どう見てもお前が犯人だろ！ ページ3
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「あの、本当にグランさ……グランは私達をお疑いに？」
「敬語も無しで良いんだよ？ うん、あの部屋の事を知ってるのはこの四人だけだからね」
――私が盲聴だったら良かったのに、と心底思った。本当に良い笑顔してるわグラン。
Aが下らない事を考えていた所で、やっと現状が理解出来たのかバーンが話に乗り込んだ。
「ちょっと待てよ、あの部屋は二箇所同時に図書館の仕掛けを動かさないと開かれない仕組みだった筈だろ。お前はこん中の最低でも半分が裏切り者だって言いたいのか？」
「少なくとも首謀者は確実にこの中に居るはずだよ。協力者は他の可能性もあるし、この中に居る可能性もある」
なるほど、の代わりにバーンは舌打ちをする。大方、認めたくないけど認めざるを得ない自分のジレンマが現れたんだろう。
Aには、グランとの間に火花が見えた気がした為に、険悪な雰囲気になる前に自身のアリバイを述べた。
「わっ、私は、自室で我が下僕たちを休ませていましたでございます。今日は自室から一歩たりとも出ていませんでしたです」
「……日本語おかしいぞ」
「それならば私も、今日は私の部屋でこいつの面倒を見ていた。アリバイならばバーンが証明出来る筈だろう。同時に、私は彼の潔癖を保証する」
「あー、確かにガゼルは怪しい雰囲気何か無かったぜ」
「なるほどねえ……ちなみに僕は、事が起きる直前まで図書館に居たんだ。一人でね。僕がお手洗いに行ったと同時に事件が起こった」
「「え」」
――どう見てもお前が犯人だろ！と叫ぶ事は私には出来ず、二人の顔色を伺いながら誰が最初に指摘するのか待ち構えていた。二人も堂々とした態度に気圧されたのか中々言い出しはしなかったが。
「そっ、そんなのお前が犯人じゃねーか‼」
――よく言った、バーンキャプテン。
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作者名：あかねと愉快な仲間たち | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bosyixlcal15/
作成日時：2017年8月13日 22時
