君と見た世界 (ページ40)

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健「お兄さんいるの？姫はてっきりひとりっ子だと思ってた！」

「そう？まあ、ずっと離れて暮らしてるからひとりっ子みたいなもんだよ」

健「ごめん。嫌な事聞いちゃった？」

「ううん、大丈夫。お兄ちゃんは小学生の頃から全寮制のとこ通ってるってだけ」

健「そうなんだ。じゃあ、案外ここにいたりしてね」

「まさか〜」

確かに僕もそう思ったけど、郁人くんのことだからそんな優しいことはしてくれない。

健「俺らの学年？Aってヤツいたかな〜」

「あ、違う違う。双子だから、お兄ちゃんは僕と同い年だよ」

健「え。双子！？この顔がもう1人ってこと！？」

「うーん、あんま似てないらしい」

健「じゃあわかんねーか。姫の学年に同じ苗字の子いたっけ？」

「どうだったかな〜」

なんて首傾げたけど、健人先輩ごめんなさい。僕、父方の親戚の家に養子入りしてるので、お兄ちゃんは苗字違うんだよね…。

健「いたらいいのね」

「うん。すごく会いたい」

健「今度名簿見といてあげる」

「健人先輩ありがと」