チョコレート ページ5
バレンタイン
世の男性たちなら期待しまくるイベントだと思う
ちなみに俺はファンや読者の人たちからファンレターと共に大量に送られてくる
まぁ基本手紙は丁重に保管するけどチョコは食べない
量が本当に多すぎて食べきれない
それに今は本命のが貰えれば十分かな
とは思うけれども俺は所詮遠距離恋愛というやつで基本会うことは少ない
だがしかし
今回は違う。今俺がいるのは宮城の家なのだ
という事は、ツキくんに会える
仕事を調整してこっちに来れるようにしたのだ
俺頑張った。だって、好きな子のチョコは誰だって欲しいだろ
まぁ、俺が用意したから渡すだけでも十分なんだけど
校門まで迎えに来ている時点で俺は重症なのだろう
ちゃんと軽い変装ぐらいはしてるからな？
「見つけた。ツキくん」
「！？………なんでここにいるんですか！？」
「え！？霧崎さん！？」
「やぁ、山口君。ツキくん、今日が何の日か分からないとは言わせないぞ」
「今日…………まさか、バレンタインのためだけに宮城まで来たとか言いませんよね」
「その通り。さすがツキくん。と言う訳で、これあげるよ」
ラッピングはそこそこ綺麗
「………これ………」
「ちゃんと去年のご要望通りに、俺が作ったやつだよ。あれ、去年そう言ってたよな………？」
今高校二年生のツキくん
ちゃんと去年のバレンタインも渡したら
手作りじゃないんデスカ。零さん作れますよね？来年は作ってください
っていうから作って来たんだけど………え、幻聴？それとも忘れてる！？
「言いました……ケド………本当に作ってきてくれるとは思ってなくて………」
「約束したし？そりゃ作りますよ。さて、渡すもの渡したし、俺は帰るかな」
「！………東京ですか………」
「明後日までは宮城だけど………来るかい？」
「！行きます。山口」
「わかってるよ、ツッキー。おばさんには言っておく！」
「ありがと。じゃあ僕はこのまま行くから」
「また明日ね！ツッキー！！」
「うるさい山口…………またね」
何時の間にやら俺の家に来ることになってる？
「明日土曜日で期待するけど？」
「…………すればいいんじゃないですか」
なんて、真っ赤な顔で言うもので
「はぁ…………何この子…………今日はデレ期？」
「バレンタインなんでしょ」
「………これ、クリスマスにもやってよ」
「気が向いたらで………」
とりあえず、理性がちゃんと仕事をしてくれることを願っておこうかな
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作者名：琉翔 | 作成日時：2018年12月22日 19時
