2話 羨望 ページ3
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今が何年か問いかけると、記憶していた年からウン十年、いやそれ以上は経っていた。
眠った後しばらくして学園長が買い取り廊下に飾った、ということだろう。
『本当に、そんなに眠っていたのですね…確かにとてもとても長い夢でしたが……』
思わず頭を抱えた。
「ここは魔力濃度が高いので他の絵画もおしゃべりをしますが、あなただけはいつまで経ってもその気配がないので不思議に思っていたんですよ
魔法もかけてはみたのですがねぇ…。」
考え込むような仕草をする学園長さん。だがすぐに仮面の奥の瞳は三日月型に細められた。
「ともあれこれからもあなたをここに飾ることは変わりません。
同じ景色というのは少々退屈かもしれませんが…。
生徒たちの成長を見守るのも、楽しいものだと思いますよ？」
(学園で生徒さんたちの成長を…！？)
『…そうですね。わたくし、学校には憧れがあったので楽しみです。』
「それはよかった！
あ、そうそう、言い忘れていましたが、一応明日が入学式ですよ。
改めて、これからよろしくお願いしますね レディ・オーリェス。」
『ええ。よろしくお願い致します。』
真っ黒な羽を翻して学園長さんは振り返らずに軽く手を振りながら廊下を歩いていった。
その背中を見送り、初めて見る珍しい服に興味をそそられながら、
相手に見えてはいなくとも控えめに手を振り返す。
(入学式ですか…。なんだかとっても新鮮で…羨ましい。)
(私もキャンバスから飛び出すことができたらなぁ…。)
なんて、無理のありすぎる願いですね。
ラッキーアイテム
ダイヤのキャンディ
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ななし(プロフ) - プリメロンさん» ありがとうございます！そう言ってもらえるとすごく励みになります…！社畜の身なので頻繁に更新することは叶いませんが、これからも息抜きに書いていきたいと思っております (2021年6月8日 17時) (
レス) id: edbe6aadbb (このIDを非表示/違反報告)
プリメロン - ロザリアちゃんが可愛くて大好きです。続きが楽しみです。 (2021年6月8日 13時) (レス) id: b71badc53a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし | 作成日時：2020年7月12日 6時
