ここのつ ページ10
「おい!ッA!!」
帰ろうと、校門へと歩を進めていると、不意に後ろから声をかけられた。
名前、呼ばれたのいつぶりだっけ、とか考えて、そちらを向きながら足をとめる。
そこには、金髪の先輩と、確か…竈門くんとを後ろに従えて、少ししょげてる伊之助くんがいた。
「い、伊之助くん?どうしたの?」
緊張して、ちょっと声が裏返った。
「ほら、伊之助!」
なかなか口を開かない伊之助くんを、金髪の先輩が肘でつついて急かす。
伊之助くんは、しばらく口を開いては閉じてを繰り返して、
「わるかった」
とぼそりと言った。
「…???何が……?」
…伊之助くんは一体何に謝っているのだろう。
謝られる心当たりが全くなくて、頭に大量のクエスチョンマークを浮かべていると、伊之助くんもはぁ?と、顔を顰めた。
「えっえっマジで何?伊之助くん私に何したの??怖いんだけど逆に」
なんか怖くなってきて、キョドる私。
「おいッ紋逸!どうなってんだ!」
金髪の先輩(紋逸先輩?)に怒鳴る伊之助くん。
「えぇ!?俺に聞く!?知らないよぉ!!」
怒鳴られて眉尻を下げる紋逸先輩。
まさにカオス。
「伊之助は今朝伊藤さんのことを殴ってしまったことを謝りたかったんだよ、な?伊之助」
見かねた竈門くんがそう言った。
「え、そうなの?」
「おう!」
腕を組んで自慢げな様子の伊之助くん。
しょげたり怒鳴ったりドヤったり、なんだか可笑しくて、笑ってしまった。
「あははっ全然いいのに!」
しばらくそうしていると、伊之助くんがわなわなと震えだして、ずんずんこちらへ近づき、私の肩を掴んだ。
「あークソッ!!てめー!俺に何しやがる!!」
突然顔を真っ赤にして怒り出した伊之助くん。
「え、何もしてないけど…」
非常に整った顔が近くにあって直視出来ず、目を逸らしながら答える。
「嘘つけ!」
えぇ…
「お前といるだけでほわほわするし、話しかけようとすると心臓がバクンバクンうるせぇし!!」
…ん?
「ちょ、伊之助」
紋逸先輩の静止も聞かぬまま、私を前後に激しく揺する。
「紺太郎達は鯉だとか言ってたがお前がなんかしたんだろ!そうだろ!!」
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ろろも(プロフ) - ウリョーさん» ありがとうございます!嬉しいです!頑張ります!! (2019年8月23日 23時) (レス) id: e53fbd5c96 (このIDを非表示/違反報告)
ウリョー(プロフ) - 凄く好きです、応援してます! (2019年8月23日 20時) (レス) id: 9c24eacb74 (このIDを非表示/違反報告)
ろろも(プロフ) - マヤさん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月23日 0時) (レス) id: e53fbd5c96 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ - 楽しみにしています!これからも頑張ってください!! (2019年8月21日 14時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろろも | 作成日時:2019年8月21日 10時