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やっつ ページ9

「は?どんぐり?」

「どんぐり置いてたんだよ!アイツにあげるどんぐりを!!」

なんでこいつちょっとキレてんの?

「…どうして?」

「ババアが…そういうときは贈り物したらいいとか言うから」

「だからどんぐり置いてたの?」

頷く伊之助。

「毎日?」

またまた頷く伊之助。

「なんか文句あんのか!?」

「ないけどさ、まずは謝ってこいよ」

「今行こうと思ってたんだよ!」

そう吐き捨てて、脱兎のごとく行ってしまった。

……コイツ、いつもの猪突猛進馬鹿はどこへやら。

恋愛に関してはとことんウブで奥手だった。

ひささんに恋愛相談している伊之助という図は、想像すると少し、いや大分シュールだ。

「伊之助さ、伊藤さんのこと大好きだな」

炭治郎がぽつりとこぼす。

「ほんとね、アレで自分で気付いてないとか、どうかしてるよ」

早く告るなりなんなりすればいいのに。

「さっきもさ、善逸が嫌われても知らないぞって言ったとき、伊之助が少し反応してたんだ」

確かに、そんな音がした気がする。

「人の気持ちを気にしない伊之助が…成長したなぁ」

ほろり、と感動したように言う炭治郎。





「いや伊藤ちゃん限定だろふざけんなよ」

まったく。ちゃんと俺にも優しくしろよな。

「あ、戻ってきた」

こちらへ猛スピードで向かってくる伊之助を見つけて、そう言った。

「許してもらえたか?」

俺達の目の前で止まって、肩でゼェゼェ息をしている伊之助に、炭治郎が聞く。


「無理だった…顔見ただけで心臓がうるせえ…」

そう言ってグォオオと叫んで心臓をドンドン叩く。

………コイツほんとに伊藤ちゃんのことになるとダメだな。ベタ惚れじゃん。

そうこうしてたら、もうそろそろ予鈴が鳴る時間だ。

「放課後にまた行ってみたらどうだ?」

「そうだな、そうしろよ」

炭治郎に賛同して、渋々と頷いた伊之助を見て、俺達は各々教室へと戻った。

ここのつ→←ななつ



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ろろも(プロフ) - ウリョーさん» ありがとうございます!嬉しいです!頑張ります!! (2019年8月23日 23時) (レス) id: e53fbd5c96 (このIDを非表示/違反報告)
ウリョー(プロフ) - 凄く好きです、応援してます! (2019年8月23日 20時) (レス) id: 9c24eacb74 (このIDを非表示/違反報告)
ろろも(プロフ) - マヤさん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月23日 0時) (レス) id: e53fbd5c96 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ - 楽しみにしています!これからも頑張ってください!! (2019年8月21日 14時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろろも | 作成日時:2019年8月21日 10時

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