ななつ ページ8
「伊之助!ご飯食べに行くぞ!炭治郎も!!」
昼休みになって、伊之助達を教室から人気の少ない裏庭の木陰へと連れ出した。
伊之助はもっと反発するかと思っていたけど、意外にも素直についてきた。
「伊之助、伊藤ちゃんにはもう謝ったのか?」
腰を下ろしながら、もがもがと弁当を口に詰め込んでいる伊之助に問う。
「?伊之助が伊藤さんになにかしたのか?」
そっか、炭治郎は朝の出来事知らないのか。
「コイツ、伊藤ちゃんのこと朝殴ってたんだよ!お前さ、好きな子にくらい優しくしろよ。嫌われても知らないからな!!!」
「…」
そう言うと、伊之助は不貞腐れたように黙った。
いつもはうるせえとか言って殴るくせに、伊藤ちゃん関連になるとコレだ。
まったく、素直なのか素直じゃないのか。
たしか一週間くらい前のことだった。
その時も今みたいに三人で話してたんだっけ。
「伊之助、最近伊藤さんと話してないけどどうしたんだ?喧嘩でもしたのか?」
「してねぇよ!!」
「じゃあなんで?」
「…アイツと話せねぇんだよ…心臓がぐわぁってして、そんで、苦しくなる…前まではほわほわさせられるだけだったのによ」
俺は思わず炭治郎と顔を見合わせたよね。
だって、
「伊之助、それ、恋じゃん」
「は?鯉がどこにいんだよ」
「鯉じゃなくて恋ね。お前は伊藤ちゃんの事が好きなんだよ」
伊之助はまだしっくりときてないみたいだったけど、ここまで自覚しといて逆にすごい。
「ところで、なんで伊之助はそんな朝早くに教室にいたんだ?遅刻ギリギリだったのに、最近は早く登校してるみたいだし」
炭治郎の発言で、回想から現実に引き戻される。
確かに。考えてみれば二人はあの教室になんの用があったんだ。
伊之助を見ると、眉間にしわを寄せて、口を開いた。
「どんぐり…」
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ろろも(プロフ) - ウリョーさん» ありがとうございます!嬉しいです!頑張ります!! (2019年8月23日 23時) (レス) id: e53fbd5c96 (このIDを非表示/違反報告)
ウリョー(プロフ) - 凄く好きです、応援してます! (2019年8月23日 20時) (レス) id: 9c24eacb74 (このIDを非表示/違反報告)
ろろも(プロフ) - マヤさん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月23日 0時) (レス) id: e53fbd5c96 (このIDを非表示/違反報告)
マヤ - 楽しみにしています!これからも頑張ってください!! (2019年8月21日 14時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろろも | 作成日時:2019年8月21日 10時