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図書委員の仕事が終わって、靴箱で靴を履く。

「Aちゃん!?まだ帰ってなかったの!?」

廊下には、目を丸くさせている善逸くんが。

「図書委員の仕事があって。善逸くんは?」

「へ、俺!?俺は風紀委員会の仕事があったから…」

「そうなんだ。じゃあね、また月曜日」
風紀委員も大変だな、そう思っていると、

「Aちゃん!」

善逸くんが顔を赤くして叫ぶ。

「その、い、一緒に、帰らない?」

「うん、いいよ」

「え!?ほ、ほんとに???」

「ほんとだよ」

「あ、ちょっと待ってて!急いで荷物取ってくる!!」

そう言って、走っていってしまった。

「お、おまたせ…」

ゼェゼェと肩で息をしている善逸くん。

「そんなに急がなくてもよかったのに…」

「えへへ、早くAちゃんと帰りたかったから」

善逸くんがそう言ってはにかむ。

ドキン、心臓が跳ねた気がした。

「……行こう」

「うん!」


二人で帰るのは、とっても楽しかったし、いつもより短く感じた。

善逸くんは、家まで送ると言ってくれた。

さすがに悪いので丁重に断わっておいたけど。

「じゃあ、私こっちだから」
分かれ道、自分の帰る方を指さしてそう言う。

善逸くんはぼんやりとしていた。

善逸くん?そう言おうと口を開いた時。

「Aちゃん、俺、Aちゃんのことが好きだよ」

腕を掴まれて、こちらを真っ直ぐ見据える彼。

心臓が、高鳴る。



いやいや、落ち着け私。

きっと友達として、だよね、もー、善逸くんたら紛らわしい。


「ああ、私も好きだよ」

「そうじゃなくて、その、恋愛的な意味で!俺は君のことが好きなんだ!」

「…え」

違った。

善逸くんが、恋愛的な意味で、私のことが好き……?

収まっていた心臓が、また激しく高鳴り出す。



「私でいいの?」

「Aちゃんがいいんだ!」

「私今すごく嬉しいのに、顔に出ないの、分かりにくいよ」

「そんなAちゃんが好きなんだ。顔には出てないけど、音は人一倍感情豊かな」

「…ねぇ、俺と付き合ってくれる?」

善逸くんが甘えたような声で、言う。

そんなの、断れるわけないじゃん!

「よ、よろしくお願い、します」

善逸くんは、本当に嬉しそうに、目を細めて笑った。

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むいくんガチ勢 - とっても良かったです (2020年11月1日 19時) (レス) id: 161ba2dcae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろろも | 作成日時:2019年8月11日 20時

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