転生したら異世界だった件【転スラ】 (ページ31)

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28話会議② ページ31

地図を知っている者は僕を含め、少数だった。
カイジンというドワーフに、ハクロウ、レイラ、そして僕の4人ぐらい。
ハクロウはオーガの里周辺の地図を木片に書き込もうとしたのでさりげなく紙を渡してそれに書き込んでもらう。
そっか、そういえばここには紙も無いのか。
普段『想像之王』で作りたい放題やっているので、つい忘れがちになってしまう。
ハクロウが書き終えると、次にリムルが、皆が各々の知識を書いてそれなりの地図が完成した。
地図の作成に2時間程かかってしまったので、一旦休憩となった。

シュナに始まり、次々と女性達が食事を運んできた。
見た目は普通の料理だが、リムルは何故か緊張していた。

「頂くとするか！」

一声かけるも誰も手をつけない。
……これはリムルが手を出すまで待っておくべきかな。
少し待つと、恐る恐るリムルはスプーンで掬い口に入れる。

「美味い！！！」

リムルの絶賛の声を聞いた途端、一斉に皆食べ始めた。
僕も皆にならって食べ始める。
うん、とても美味しい！

「主様！これとても美味しいですね‼」

蒼熾が満面の笑みでそう言う。
僕はそうだねと返事しながらパクパクと食べていると、離れたところでシュナは勝ち誇った様な顔を、シオンは悔し涙を浮かべていた。
相変わらず仲がいい様だ。

そんなこんなで休憩は終わり、本題にはいる。
リムルはさっきの続きで地図の説明を『思念伝達』を用いつつ教えていた。
その後オークの侵攻ルートを伺いつつ、食糧情報を聞く。
ソウエイの推測曰く、足りない分は死亡した仲間を喰って賄っているかもしれないとの事だ。

「アイツ等は確かに何でも食うが、それは流石に無いだろ？」

「いや、確信がある訳では無い。しかし、奴らの通った後には死体は無かった。。俺達の里も綺麗さっぱり、何も残っていなかった。一つ、思い当たる能力がある………」

「まさか…、豚頭帝か？」

ベニマルがソウエイの話しの途中で遮る形で言う。
豚頭帝、か。確か固有のユニークスキルを持っていたっけ。
面倒にならない内にさっさと始末しておくべきか…。

あれから話しは進み、ある程度の方針は決まった。
リザードマンと出来れば同盟を結び、駄目ならまたその時考えるとの事。
リムル達でもどうにか出来ないのだったら、僕が前に出よう。
この先の戦いを思い、一人決心するのだった。