転生したら異世界だった件【転スラ】 (ページ11)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:45,001 hit

9話模擬戦ページ11

翌日、いつもの時間に四人は揃ってきていた。
それぞれ自分の得意とする武器を持ってきている。
僕は四人が来たのを見ると、木刀を創る。

「さあ、誰から始めるかい？」

僕が木刀を握りそう言うと、初めに入って来たのは妹だった。
お互い構えを取って対峙する。
すると若が、「開始」と一言告げて開始される。

「行きますよー！」

妹はその場から勢いをつけてこちらに飛び込んでくるなり、得意の大剣で斬撃を繰り出す。
それを身一つで避けながらこちらも反撃する。

「そこ、足下が疎かになっているよ！」

そう言いながら足を掬おうとするが、妹は何とか僕と一定の距離に飛び退いた。
そして一拍置くと次はフェイントを混ぜながら攻撃を仕掛けてくる。僕はその攻撃を軽々と避けながら背後に回って妹に剣を横に振る。
するとそれに気づいて妹はしゃがみこみ回避する。

「そこだぁっ！！」

咄嗟の行動に判断が遅れてしまい、僕はよろめき攻撃を当てられてしまう。僕の身体は全属性無効があるので怪我一つも負わない。
ほう、これはかなり上達しているようだ。
少し本気を出そうかな。

それからはすぐに決着がつき、僕の勝ちで終わった。
初めは動きに何とか追いついていたが、段々と呼吸は乱れ、動けなくなってしまったのだ。
僕は即座にその場に大剣を出すと膝をついている妹に渡す。
妹はそれを受け取るも、きょとんとして状況判断が追いついていないようだ。

「大変良くできました。これは前から言っていたご褒美だよ。僕に一度剣を当てることが出来たからね。」

「えっ？……あっ！兄上ありがとう！！！」

そこまで言うと妹は嬉しそうに飛び上がり、剣を抱きしめて微笑んだ。
そして若達に自慢を始めた。若達は大剣を羨ましそうに見ている。
皆んなの分用意しているんだけどな……。

「はいはい、次は誰がやるかい？」

妹の自慢話を止めて次の模擬戦に移る。
蒼髪の子が入って来てお互いに構える。

「開始！」

ーーーーー
評価&お気に入り登録して下さった方ありがとうございます。