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Aside
ﾋﾟｨﾋﾟｨっ…
小鳥の声が今日も夜明けを告げる。
木と木の間を縫うようにして走る。
気持ちいい。
ウルフ「ﾊﾞｳｯ」
隣を走ってる兄弟のウルフが言った。
《何か感じる？》
貴「(ﾌﾙﾌﾙ」
私はオオカミ語で
《何か空が変だよ》
と言う。
するとウルフは方向を変えて岩をヒョイと登って空を見上げた。
風のニオイを嗅いでるみたい。
何か嗅ぎとったらしく、ウルフは大きく吠えた。
ウルフ「ﾜｫｫｫｵｵｵｵｵｯｯ」
ウルフが吠えると〈天地精霊の山〉が
《わかった》と答えるように、こだました。
ウルフは
《姉貴、空を見て！》
ウルフが走って私のとこに来るとそう言った。
私も空を見上げた。
一部の雲が変に光っている。
《なんだろう》
ウルフが少し震えた。
毛並みが逆だってる……
こんなの初めて見るもんね。
一体なんだろう。
ﾋﾟｶｧｰｰｰｰｰｯｯ
眩しい光に包まれた。
貴「！」
目を開くと、何かが空から落ちるのが見えた。
《なんだ？気になる！
姉貴！行こう！》
ウルフは走り出した。
貴「ウルフ！」
私もその後を急いで追いかける。
《姉貴！先に見つけた方が勝ちだよ！》
そう言いながら、木と木の間をかけていく。
ﾋｭﾙﾙﾙ…
風がないてる。
木たちもないてる。
小鳥や他の動物たちも。
一体何が起きたのか。わからない。
こんなに森や風や動物たちが混乱しているのは初めてのことだから。
しばらく行くと、開けた草原に出た。
ウルフは立ち止まって大きな声で吠えた。
《初めてのニオイだ！！気をつけて！！》
その声を聞いた動物たちもいっせいに吠えた。
私は草原の真ん中にある〈青くてでかいもの〉に駆け寄った。
貴「なんだろう。」
ウルフ「アッフ」
《姉貴危ないよ！》
ウルフは私の服を噛んで引っ張った。
貴《とにかくこのことを知らせに行こう、ウルフ》
私とウルフがその場を去ろうとすると〈青くてでかいもの〉が動いて、中から変な奴らがでてきた。
「わぁ〜！！ここが特訓する場所かぁ〜！」
「こら天馬。あまり騒がないでね！」
「分かってるってば、葵。」
ウルフ「ﾜｫｫｫｵｵｵｵｵｯｯｯｯ」
「「「！！！！？」」」
貴「何者だ！！！」
「ひ、人！？！？」
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作者名：瑠姫（フィリア） | 作者ホームページ：
作成日時：2017年5月18日 16時
