協力 ページ36
「…お前、ぶっ飛んでんな」
「空気読めないとか通り越してるわ」
マイキー君に東卍のトップになる宣言をした俺は、千冬と共にお墓を後にした。馬鹿にしたように笑う千冬に言い返してやりたいが、後から思えばたしかに俺のあの発言はぶっ飛びすぎていて、何も言い返せないのが悔しい…
「…そういえば、お前Aさんと知り合いなのか?」
「え、まぁ一応…」
Aさんの名前が出てきた途端に、俺達の間に流れる空気がズンと重くなる。Aさんのあんな過去を聞いてしまった後だからか、自然と目線が下に下がってしまう
「俺さ、Aさんと結構長い付き合いのに、昔の話なんて少しも聞いたことなかった」
「やっぱ俺なんかじゃ、頼りねェのかな…」
「千冬…」
足を止めて立ち止まった千冬は、握った拳を見つめて悔しそうに呟いた。きっとAさんは、千冬を頼りにしていないから話さなかった訳ではないんだと思う。それでも俺も千冬と同じように、何も知らないで過ごして来たことを悔しく思った
突然はぁと大きく溜息をついた千冬は、覚悟を決めたような顔でこちらに近づいて来た
「…よしタケミッチ。こういうのはどうだ」
「俺はお前が東卍のトップになるのに協力する。だからお前は俺に協力しろ」
「いや、Aさんの話からなんの繋がりがあるんだよ…」
悔しそうにしたと思ったら突然そんな提案をしてくる千冬に思わず突っ込んだ。話の流れからして、千冬とAさんの馴れ初めとか、そういうのを聞かされるのかと思っていたのに、突然協力って…
「マイキー君の話、聞いてただろ」
「Aさんは、絶対に今回の芭流覇羅との問題を不安に感じてる筈だ。」
「だから俺達で早期に解決して、Aさんを一刻も早く安心させる。それが、今の俺達に出来る事だろ」
真剣な目をして言う千冬に、呆れていた俺もなるほどと頷いた。Aさんの過去を変えることは出来なくても、今後彼女の心の負担になるようなことを減らすことは出来る。それが今回の芭流覇羅の件でもあるということだ
「そうだな、分かったよ。俺もお前に協力する」
まだまだ分からないことだらけだけど、俺は、未来で自ら命を経ってしまうAさんのことも助けたい。そう決意した俺は、差し出されていた千冬の手を取った
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Yun yun(プロフ) - ココ子さん» ココ子さんコメントありがとうございます!ゆっくりにはなってしまいますが更新頑張ります(*^_^*) (2021年10月29日 18時) (レス) id: f365afeec8 (このIDを非表示/違反報告)
ココ子 - この作品読むの楽しみにしてるんで更新頑張ってください!!!!!!!! (2021年10月25日 0時) (レス) @page29 id: dc57592ff5 (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - 夜空さん» 嬉しいコメントありがとうございます!これからもゆっくりではありますが更新続けていきたいと思いますのでよろしくお願い致します! (2021年10月24日 18時) (レス) id: f365afeec8 (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - 紅華さん» コメントありがとうございます!更新サボってしまって申し訳ないです( ; ; )これからも頑張ります^_^ (2021年10月24日 18時) (レス) id: f365afeec8 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - yun yunさん続編おめでとうございます!この小説大好きです!これからも応援します! (2021年10月14日 12時) (レス) @page17 id: df78dab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yun yun | 作成日時:2021年9月27日 1時