再会 ページ30
夕暮れ時。遊んでいた子供達の居なくなった公園は閑散としていて、物悲しい雰囲気が漂っている。圭介を通して伝えられた待ち合わせ場所に足を運べば、街頭の下のベンチに目立つ髪色を見つけた
「久しぶり」
そう呼び掛けると、俯いていた彼が顔を上げ、その大きな瞳と目が合った
「A…‼︎」
私を視界に捉えた瞬間に目を見開いた一虎は、ベンチから立ち上がって一直線にこちらに突っ込んでくる。2年前よりも一回りほど体が大きくなった彼が勢いよく抱き付いてきた衝撃は割と大きかったがなんとか持ち堪えた
「…っと、お帰り一虎」
「会いたかった…」
結菜、結菜と小さな声で呟きながら私の首筋にぐりぐりと顔を押し付けてくる一虎の耳元から、リンと鈴の音が聞こえる。そこに目を向けると大きな鈴のピアスが付いていて、よく見れば反対側の首筋には虎のタトゥーまで入っている
髪の色凄すぎて染める時大変そうだなぁとか、首にタトゥーって凄く痛そうだなとかそんなことを考えながら大人しく抱きつかれていたがいつまで経っても離してくれないので、痺れを切らした私は一虎に声をかける。顔をあげた一虎は泣いてこそ居ないものの、失くしものを見つけた小さな子供のように嬉しそうな顔をしていた
「A、俺2年間ずっとお前のことばっか考えてた」
お前もそうだろ？と笑いかけてくる一虎の言葉に疑問符は付いていないようで、苦笑いを浮かべるしか無い。しかし一虎のことをこの2年間で忘れたことが無かったのは事実だ
立ち話もなんだと思った私は一虎が元々座っていたベンチに座るように提案し、2人並んで腰を下ろす。後から座ってきた一虎の距離が妙に近いのは昔からなので今更気にすることは無い。それに私の周りには妙に距離が近い人が多いし
「その髪色さ、美容院でなんてオーダーしたの？」
「虎イメージで良い感じでって頼んだからこうなった」
「まじか。美容師さんめっちゃセンス良いね」
「だろ？俺も気に入ってんだよね」
「あ、あとその首のタトゥー痛くなかった？」
「正直めっちゃ痛かったわ」
「やっぱそうだよなぁ」
2年間も会っていなかったなんて信じられないくらいに私達の会話は自然に盛り上がった。見た目や雰囲気は昔とだいぶ変わったように思うが、話し方や優しい部分はあの頃のままだ
「それでさ、A」
「ん？」
「俺が芭流覇羅に行くのは、もう場地から聞いてるんだろ？」
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Yun yun(プロフ) - ココ子さん» ココ子さんコメントありがとうございます！ゆっくりにはなってしまいますが更新頑張ります(*^_^*) (2021年10月29日 18時) (
レス) id: f365afeec8 (このIDを非表示/違反報告)
ココ子 - この作品読むの楽しみにしてるんで更新頑張ってください!!!!!!!! (2021年10月25日 0時) (レス) @page29 id: dc57592ff5 (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - 夜空さん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからもゆっくりではありますが更新続けていきたいと思いますのでよろしくお願い致します！ (2021年10月24日 18時) (レス) id: f365afeec8 (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - 紅華さん» コメントありがとうございます！更新サボってしまって申し訳ないです（ ; ; ）これからも頑張ります^_^ (2021年10月24日 18時) (レス) id: f365afeec8 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - yun yunさん続編おめでとうございます！この小説大好きです！これからも応援します！ (2021年10月14日 12時) (レス) @page17 id: df78dab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yun yun | 作成日時：2021年9月27日 1時
