【第2章】愛してるって言われても困る。【東京卍リベンジャーズ】

紫のクロッカス ページ50

その後、何故か先程よりも気合の入ったエマがどんどんと候補を出してきて、気づけば外はオレンジ色に染まっていた





「うん！やっぱりこれが1番A姉に似合ってる！」




何種類もの浴衣に片っ端から目を通し、最終的にエマが選んだのは白の生地に紫色のクロッカスの模様が印象的な浴衣だった




エマ曰く、「A姉の髪と瞳の色を意識してみました！！」ということらしい





私はまだあまり自分の髪や瞳の色を好きになれないけれど、初めて会った時からエマは私の白い髪も紫色の瞳も綺麗だと褒めてくれていた




そんなエマの気持ちが嬉しくて、私は鏡の前で合わせてみることもせずに選んでもらった浴衣に決めることにした





「良い買い物が出来たねエマ」





「うん！」




「でも、２つで合計1万円超えてたよね…」





あれだけ私が良いと言ったのに、まだ申し訳なさそうにするエマの頭をぐしゃぐしゃと撫でる




実際私はお小遣いを貰ってもあまり使い道が無いので溜まる一方。だからむしろ今日は久々に買い物ができて気分がいいくらいだったし、エマのためならいくらだって使っても構わない




撫で続けているとせっかくセットしたのに崩れる！と文句を言ってくるがそれを無視して抱き締める





「私は、エマのためならなんだってしてあげたいの！




「そーいうことすぐ言うのA姉の悪いとこだからね！？」





「はいはい」






エマとの久しぶりのお出掛けのおかげで私の心は幸せでいっぱいになって、気づけば万次郎と喧嘩していたことも忘れてしまっていた







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　 紫のクロッカスの花言葉

　 「愛の後悔」

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