代わりなんて ページ42
「春樹は、自分で罪を償う決断をしたんだよ。私達がそれを邪魔するのは違うと思う」
「…」
「春樹がちゃんと罪を償って戻ってきた時に、私達は変わらずに接してあげれば良い」
ようやく伝えたい事を言い切ったタイミングで、私にもたれかかっていた万次郎が、向き合うように膝立ちになる
俯いているせいで彼の表情は見えない。それでも雰囲気からして、納得してくれたという訳じゃないことだけはわかった
「Aまで、アイツの肩持つの…?」
「別に、堅の肩を持ってるわけじゃないって」
「じゃあなんでアイツの考えに賛成すんの?」
万次郎の声は迷子の子供のように震えていて、聞いているこちらの胸が痛む
でも、それでも彼が間違った事をしようとしているなら、止めてあげないといけないと思い言い返す
「だからそれは、春樹の意見を尊重するべきだって事をいいたかっ」
「…お前は俺のモンだろ!?」
「…え」
突然大声を出した万次郎に、ベットに押し倒される
「なんでだよ、なんでお前はいっつも俺を見ない…?」
「ねぇ、突然どうしたの。落ち着いてよ万次郎」
この状況が昔イザナ君に首を絞められた時と似ていて、体が震え出す
髪の隙間から見える真っ黒い瞳はゆらゆらと揺れていて、あの日の彼の目にそっくりだった
「俺はお前の事しか見てないのに、お前は俺のことなんて少しも見てくれない」
「俺はこんなにお前が好きで好きで仕方ないのに…」
「どうせ、」
「どうせ俺のことなんて、シンイチローの代わりとしか思ってないんだろ!?」
薄い膜を張っていた万次郎の瞳から溢れた涙が私の頬に落ちてくる
万次郎のその言葉を聞いた瞬間に、私の中の何かにヒビが入ったような気がした
「…ごめん」
私の言葉に目を見開いた万次郎が飛び出していったのと同時に、私の目からは涙が溢れた
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Yun yun(プロフ) - 腐腐腐さん» コメントありがとうございます!これからも更新頑張りますね!(^^) (2021年9月23日 22時) (レス) id: 81736f4f89 (このIDを非表示/違反報告)
腐腐腐 - めっさ好きです!続き楽しみに待ってます! (2021年9月23日 17時) (レス) @page48 id: c7cac8184e (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - snj78_さん» 変換し忘れていた部分があったみたいです。すみません(~_~;) 気付いた部分は直したのですが、他にも変換出来ていない部分がありましたらまたコメントして頂けると助かります! (2021年9月20日 22時) (レス) id: 81736f4f89 (このIDを非表示/違反報告)
Yun yun(プロフ) - クリスさん» コメントありがとうございます!その一言だけで一万文字は書けます…笑これからも頑張りますね! (2021年9月18日 22時) (レス) id: 81736f4f89 (このIDを非表示/違反報告)
クリス(プロフ) - 面白すぎます!続き楽しみにしてますね! (2021年9月18日 21時) (レス) id: 6dab28c1fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yun yun | 作成日時:2021年9月13日 16時